第226話 街で興味のある場所は?
短めです。
「なんでしょうか?」
手短にね。早くこのブリストンの街を見たい。美味しいお店探したい。
「明日の視察は城を出て、このブリストンの城下町に行きたいと思ってます。どこか見たいところありますか?」
んん?
もう見るところ決まってんじゃないの?
ブライトを見上げると、ティティの答えに興味があるらしい。
うーん。まいっか。聞かれたから、答えるけど。
視察じゃなければ、美味しいお店めぐり、屋台巡りをしたいところだ。
そしてノアへのお土産も探したい。
けど、仕事でしょ? そうしたら、うーん。
「孤児院と裏町かなあ」
「なんですって?」
ルミエールが思いっきり眉を寄せる。
「あははは! 孤児院は視察っぽいけど、裏町って大人の遊び場見たいの? 君にはまだ早いよっ! それにあそこは主に男性が行くところかな? ま、女の人も遊びに行くけどねっ」
ブライトがポンポンとティティの肩を叩き、首を振る。
「違いますよ! 別に色街に行きたいと言ってる訳じゃありません! 私も孤児ですからね。それも親の保証もない。もし冒険者をしてなければ、おそらく裏町でその日暮らしをしていたかもしれないです。だから、裏町がどんなところか見ておきたいかなって」
そう裏町と言ったが、貧しい人間が住んでる場所、いわゆるスラム街である。
それを少し言葉を濁していっただけだ。
スラム街って響き嫌いなんだよね。
流石にティティ1人じゃ、あぶなくて覗けない。
視察でみんなでいけば、この街の裏がどのくらいの危険度なのか安全に覗ける。
ティティとしてそれはきっとこの先、役立つことがあるかなっと思ったのだ。
「はあ。なんていうか。ティティちゃんは変わってるね」
ブライトが先程とは違う感じで首を振っている。
なんだよ! しっかりしてるね! くらい言ってもバチは当たらんぞ! ブライトよ!
<自分で言うか>
むう。スヴァ、いい突っ込みだぜ。
だって誰も言ってくれないからさっ。
自分で言うしかないじゃないか。
「わかりました。もし行きたいところができたら、明日また聞きます。それでは、今日はここで」
ルミエールは踵を返して行ってしまった。
「じゃあ、また明日ね。ティティちゃん」
ブライトは手を振って、ルミエールをおいかけて行ってしまった。
少しは参考になったのかな?
まあいい。それよりだ、頭を切り替えて、街へ繰り出すぜ!
今日、外出許可したのは、視察のアイデアの為だったりして。ルミエール抜かりなし。
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