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第170話 旅は道連れかあ

 領主に見送られつつ、城から出る。

「あの。本当に同行してもよいのでしょうか?」

 馬に乗せてもらってるティティは、後ろを見上げて尋ねる。

「かまわないですよ。貴女との旅は、きっと色々な経験が出来そうな気がしますから」

 そう答えつつ、ルミエールはにっこり笑う。その笑顔、素敵ですが、何か裏がありそうで怖いっす。

 それに、期待されてもないですよ。全く。平凡な旅になるはずですから。

 はあ。今から気が重いわ。

 救いなのは、ヒースとブリアも一緒だということだ。

「ヒースさん、ブリアさん、またしばらくお世話になります」

「ああ、まかせてくれたまえ! 小さなレディは私が守るよ!」

「ええ。楽しく旅をしましょう」

「はい」

 楽しくか。

<あ~あ。スヴァとも気軽に話せなくなっちゃったな。ごめんな>

 ティティの前に座るスヴァに謝る。

 ノアにはそれとなく告げるつもりだったが、どうするか。つるりとバレたら、やばい。

<構わない。我らだけでは旅は心もとなかったからな。護衛してくれるならありがたいではないか>

<まあな>

<きっと監視の意味もあるのだろうが>

<やっぱり?>

<当然だろう。それに、まだこの地に災いをもたらした犯人が見つかっていない。お主の疑いが晴れたとはいえ、解決に貢献した其方が犯人から狙われる可能性がないとはいえない。だから警護の意味合いが強いだろうがな。それに(はた)から見たら、年の割にお前は聡明すぎたからな。どこぞの輩に目をつけられやすいとの考えもあろう>

<へっへえ!>

<胸をはるな。大人の記憶があるのだから、ずるをしているようなものだ。これから目立ちたくないなら、気をつけなければな。それと、少女の言葉遣いにするよい機会だ。これから、私と話す時も、なるべく気をつけろ>

<わかったよ。じゃなくて、わかったわ?>

 それに加え、もっと気を付けねばならないことがたんとある。

 自分に前世の記憶があること、それも男の。スヴァが元魔王だということなどなど。色々ばれないようにしなければならない。

 それにしても。

 前から思っていたが、スヴァも真面目で固い面が多々ある。

 ルミエールもマナーに煩そうだ。

 細かい奴が二乗。

 これからの旅が思いやられる。

「ねえね? だいじょぶ?」

 ブリアの馬に乗せてもらったノアが心配そうにこちらを見る。

「ああ、ごめんね。大丈夫、大丈夫」

 よし。これは2人にもっと肩の力を抜いて楽しむことを教えよう。

 でないと、私が面白くない。

 ティティは、拳を握った。

 美味しいもの食べて、やりたい事をやり、思いっきり楽しむのだ。

 少しも無駄にはできない。

 ティティはお腹に力をいれた。

「では、これからよろしくお願いします!」

 見てろ! 絶対楽しく旅をするぞ! 

 ヒースも、ブリアも協力してね!

 こうして5人と1匹は西の辺境領に向けて旅立った。

 ああ! 気楽な旅が! なんでこうなった?!

ティティのお話、いかがでしたでしょうか?

一旦ここで一区切り。

続きは少しお待ちいただければと思います。

皆さまに忘れられないうちに、続きをアップできればと思ってます~。

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

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