第120話 よっしゃ!!
「もしかしたら、もうすでにお2人は知っていて実践しておられる内容かもしれません。そうだったら、ごめんなさい」
「いいのよ。ティティは魔法士の事なんてあまり知らないのでしょ?」
「はい」
うそじゃない。ジオルは魔法は使えなかったし、ティティになって、亜空間使えるようになったのもつい最近である。
「私も、聞いた話なんですが、あ、誰から聞いたかは聞かないでください」
「ああ、内容が聞けるだけで十分だ」
「ええ」
あ、2人国守さまから聞いたと思ってるな。
ま、それでもいいか。
国守さま、すいませんね。
「魔法士が短命なのは、魔法を使うからですよね?」
「そうだ」「ええ」
ヒースとブリアがそれぞれ頷く。
「魔法は魔力を練って発現する、その魔力は体内に魔素を取り込んで練りあげる。で、間違いないですか?」
「ああ」
「そうね」
ヒースもブリアも頷いてくれる。
「その魔素が、人間には毒なんです」
魔族にもだけどね。
「なに!?」
「なんですって?!」
2人が驚きで目を見開く。
「考えてみてください。魔素、魔力、魔法、魔族、魔王、これらに共通する魔とは、人を惑わし、災いをもたらすものです。聖なるもの清らかな清浄なるものとは正反対の性質を差します。それが身体にいい筈がないのです」
「確かに」
「言われてみればそうかもしれないわね」
「言うなれば、魔素は毒です。毒は薬にもなりえます。また毒なればこそ、強烈な現象を引き起こす事も可能なのだそうです。例えば、人を狂わす、薬というのがあります。麻薬と呼ばれるものですね。それを摂取した者は通常ではありえない力を発揮する事をがあると聞きます。例えば、頭が一時的にさえ渡ったり、気配に敏感になったり、狂暴性とともに通常の人間ではありえない力を発揮したりと。その薬を摂取し続ければ、いずれば壊れて行ってしまいます。魔法を使い続けるのはそれと同じようなものです」
少し例が極端すぎたかもしれないが、合っていると思う。
「健康に長く生きたいのならば、魔法は使わないのが一番ですが、お2人とも命を縮めても魔法士になる道を選ばれたのだと思います」
2人とも頷く。
「と、すると魔法を使わない選択肢はない。ならば、魔法を使いながら、身体をメンテナンスしていくしかない」
「メンテナンス?」
「そうです。うーん。身体をリカバーしながら使うって感じですかね。つまり魔法を使った後に、身体から魔力の影響をできるだけ取り除く作業をするんです。あの、今までそういった事はやってますか?」
「魔法を使った後は、身体を休める、食事を多めにとるとかかな?」
「そうね。そのくらいですか」
「なるほど」
つまりは殆ど何もやってないってことか。
じゃあ、今から言う事は2人の役に立つかもしれない。
よっしゃ!!
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沢山の皆様にお読みいただいて、とても嬉しいです!
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