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憑依霊がうちの居候  作者: 拓溟
3/11

3話 / 憑依決定

「で、話って何だよ……?」

俺は、急に真面目そうな顔になったユウに聞いた。

「はい、実はですね……」

ユウは俺の問いに答えて話し始めた。

「ボク、記憶を無くしているんです」

「は……?」

俺は驚いた。

「幽霊でも記憶無くすことって………あるのか……?」

「はい。ボクが生前何をしていたのかとか、何故死んでこの様に幽霊となったのか、とか、全然思い出せなくて………」

「そうだったのか……」

幽霊も大変なんだな……。

「それでボク、自分がどんな人だったのか思い出したいんです」

「なるほど……。ん?でも待て、何でそれで家に来たんだ?住むとこ無いとかそういうのなら分かるけど、家以外でもいいじゃないか」

「はい、それなんですけど……」

何か家じゃなければいけない理由があるのだろうか。俺はそのまま、黙ってユウの話を聞いた。

「ボク、幽霊になって、最初に目を覚ました所がこの町なんです。そして自分の名前も分からず、行く宛もなく彷徨っていたボクに、名前を付けて、励ましてくれる方がいたんです」

「名前を付けてくれた……?それって、誰なんだ……??」

「同じ、幽霊の方です。初めて会う方なのにボクにとても優しくしてくれて、何か懐かしい様な感じがして……」

へぇ、「ユウ」って名前は元からあった名前じゃなかったのか……。

「いや、でもなんで家なんだよ。まだ話に出てきてないぞ」

「あぁすいません、ここからです!……で、その方が教えて下さったんですけど、幽霊は一人じゃ生きていけないらしくて、誰か人間に取り憑かないといけないそうなんです。」

「それで……俺??」

「はい!霊感が強い人間の方が取り憑きやすいし、何より相手もボクの姿が見えやすくなるので!」

なるほどな………。

ん?!いや、ちょっと待て。俺は今のユウの言葉に違和感を覚えた。

「え……俺って、霊感強かったのか………?!」

「はい。え?ご存知なかったんですか?」

「あぁ……」

俺って霊感強かったのか………。まぁ確かに今目の前で幽霊見えてるけど、それはユウがなんか特殊な力で俺に見せてるもんだと思ってた。

「自覚無かったんですか……」

「あぁ……」

「ちなみに昔、何か変わった事とかありませんでした?怪奇現象的な」

「え?えっと……」

俺はしばらく考えて、

「あ、そうだ。小学生の頃林間学校行って、夜中に変な笑い声で起きたっけな」

「あるじゃないですか……」

「あ、あと二階のこの部屋で寝てた時窓叩く音がして、そのまま寝て起きたら一階のリビングに転がって寝てた………なんてこともあったな」

「めっちゃあるじゃないですか!なんでそれで霊感あるって思わなかったんです!?」

「確かにそうだな」

「鈍感ですねw」

「う、うるせー!」

反論したかったけど、ホントの事だから出来なかった。

まぁ、一応これで、ユウが俺に取り憑きたいという理由は分かった。さて、どうするか……。

「どうですか?取り憑かせてくれます……??」

俺は少し考えて、答えた。

「………俺で役に立てるんなら………いいぞ」

「いいんですか!?」

「あぁ」

「やったー!」

ユウはぴょんぴょん飛び跳ねて喜んだ。飛び跳ねてるのに音がしないのに気付いたのは、少したってからだ。あ、そうか。幽霊だから体重とか無いのか……。

「ありがとうございます!!あ、えっと…」

「あぁ、名前、……零だ。下向零」

「分かりました。ありがとうございます!レイ君!!」

こうして、この幽霊は俺に取り憑く事になった。

なんかよく分かんないけど困ってるんなら、力になりたいしな。

お久しぶりです、拓溟です。

いや、ホントに久しぶりになってしまって申し訳ございません(汗)色々忙しかったのですが、なんとか投稿できました!次回は早めに出そうかと思いますので、よろしくお願いします(_ _)

ではまた次回!

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