2話 / 出会い
俺がユウと出会ったのは、今から約一年前。俺が高一だった時のことだ。
その頃の俺は、今よりもっとネガティブで、友達なんか一人もいなかった。何をやっても上手くいかず、やる事全てを途中で諦め、毎日下ばかり向いていた。
そんな俺の前に突然現れたのが、ユウだった。
「あ、おかえりなさ〜い!」
学校から帰って自分の部屋に入るやいなや、優しい、しかし全く知らない声が聞こえた。家には今誰も居ないはずだ。
誰だコイツ………。
俺は思ったまま聞いてみた。
「誰ですか………??」
相手はすぐに答えた。
「幽霊です」
「は?」
何を言っているんだコイツは。
幽霊?冗談だろ。元から俺は幽霊なんか信じていなかったから、俺の部屋に勝手に上がり込んでいるこのおかしな奴を、とりあえず家から追い出そうと思った。
「冗談言ってないで、とりあえず出てってくださいませんか?」
「えー、いいじゃないですかー。少しお話しましょうよー」
「警察呼びますよ……?」
「あはは、冷たいなー」
本気で警察呼んでやろっかな、と考えながら、俺はこの不審者をつまみ出すために近付いた。そいつは動かなかった。何故か笑みを浮かべながらこっちを見ている。俺はそいつの服を掴んだ…………はずだった。
「えっ………!?」
俺は驚きを隠せずに、つい声を出してしまった。
「無理ですよー、ボクにはさわれませんよ✩」
変わらず笑みを浮かべて言う。
俺はそいつの服を掴んだはずの手を改めて確認した。
「嘘だろ…………!!」
俺の手は、そいつの服だけではなく、腕まで貫通していた。言い方を変えると、透けていてさわることが出来なかった。
「だから言ったじゃないですか〜、ボクにはさわれませんよって」
「マ、マジかよ………本当に……幽霊………⁉」
「はい✩」
目を見開いて、人生最大の驚きを未だに隠しきれていない俺を、その幽霊はにこやかに微笑みながら見ていた。
「改めて、初めまして!ボクは幽霊のユウと申します!」
表情を変えず、微笑んだまま自己紹介をした幽霊、ユウは、そのまま俺に謝ってきた。
「勝手に家に入ってしまって、すいませんでした……」
幽霊なのに、礼儀はあるんだな………。
未だ状況を掴めていない俺は、とりあえず尋ねた。
「えっ…と、本当に幽霊なのか………?」
「さっき言ったじゃないですか〜。それに、ボクの体が透けてるの、見ましたよね?」
「あぁ……」
「ダイジョブですよ、別に悪いこととか、怖いことはしません」
「…………」
笑いながら言われると更に怪しく聞こえる。
「その代わり、頼みがあるのですが……」
「頼みって……?」
幽霊の頼みって何だろうか。全く想像がつかない。俺が聞くと、ユウは答えた。
「取り憑かせて下さい✩」
「十分怖ぇよ!!なんだその頼み!!」
唐突に出て来たヤバイ頼みに、柄にも無く大声でツッコんでしまった。
コイツ、言ってる事が矛盾してる……!!
「いいですか?」
「いいわけねーだろ!大体何だよ、頼みで取り憑かせろって!!」
「えー、何で駄目なんですか〜?」
「あったり前だろ!取り憑かせてくれ、はい、良いですよ✩なんて事があってたまるか!こんな会話、まず有り得ないだろうけどな!!」
「まぁまぁ、落ち着いて下さいよ。取り憑くって言っても、ココに居候させてもらうだけでいいんです」
「はぁ!?」
ますます訳が分からない。
「とりあえず、話だけでも聞いてくれませんか?」
俺はいつの間にか自分が興奮してる事に気付いて、気持ちを落ち着かせた。
落ち着いた目で見てみれば、案外ユウは真剣な目だ。ここまで言われてはやむを得ない。
そうだな………。話くらいは聞いてやるか………。
どうも、こんにちは、こんばんは。拓溟です!
今回は二人が初めて会った時の話でした。この話はもう少し続きますかね。次回かその次でまた元に戻ると思います。
そういえば、何も考えずに小説書き始めたので、次話投稿のしかたがよく分からなくてめっちゃ調べましたwでも気付いたら出来てたんで、結果オーライってやつですかねw
では、また次回!