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プロローグ: マーガレットの日常

この話だけ、魔法学校に居たマーガレットのお話です。

「マーガレット! まだ完成しないのか!?」


 ここはビソチアの町のとある研究所。

 マーガレットはこの研究所の一員であり、古代文明の遺物を研究している。

 代表的なものは冒険者カードや転送装置がそれに当たる。

 この冒険者カードやダンジョンの転送装置などは既に実用化に至っており、今では冒険者の必須アイテムとなっている。

 なぜなら冒険者カードを持つものは転送装置で狩場まで瞬時に移動でき、尚且戻ることも可能である。

 これにより狩りの効率は飛躍的に向上した。

 

 ビソチアの町の周辺にはアントと呼ばれる魔物が生息している。

 人を襲うこともあるので人々は常にキケンにさらされているが、町には古代文明の遺物の結界装置が働いているため、町に近づくことはまず無い。

 これにより町は守られているが、町から離れると効果は薄くキケンである。

 

 しかし転送装置が設置されてからは、冒険者たちがアントを狩り続けることで個体数を抑制出来るようになり、町の外も比較的安全になってきている。

 今では隣町との交流も徐々に増え、町は活気に満ちていた。


 さてここまでは既に研究済みの装置であるが、今マーガレットが研究している物は違うものであった。


「この装置。いやこの兵器はキケンです」


 古代文明が好きなマーガレットには魅力的な装置であり、研究当初は目を輝かせて研究に没頭していた。

 しかしこの兵器の威力に気づいたマーガレットは、ふと我に返る。


 (もし悪用されたら……)


 とても危険性を感じたのである。

 もしも町に使われたりすれば、町は壊滅的な炎の渦に巻き込まれるであろう。


 そんな危険性を感じたマーガレットは戸惑う。

 

「何を言っている! アントを殲滅してこの町を平和にしたくないのか?」

「それに異論はありませんが……」


「町に使うわけじゃない。ちょっと森を焼くだけだ」


 ビソチアの北側は森に覆われている。

 そんな森深くにアント達は生息している。

 強固な森ごと焼き払いアントを一層しようと言う計画だ。


「森を焼くのは反対です!」


 自然を破壊する行為の末路をマーガレットは知っている。

 それに森にはエルフの森が存在している。

 もし森を焼けばエルフ族との対立は避けられないであろう。


「最近反抗的でだな。いいから早く完成させろ!」


 完成を急がせるこの妖艶な美女はダークエルフ族のカミーラ。

 カミーラは知らないのであった。


 既にこの兵器が完成していることを……。


 不信感を抱いたマーガレットはそれを隠しているのだ。





 仕事を終えたマーガレットは自分の部屋に戻る。


「もう……この世界が嫌になったわ」


 一人になったマーガレットは本音をつぶやく。

 楽しいはずの研究がマーガレットを苦しめ、そして鬱になりかけている。


 そんなマーガレットを救ったのは、覗き(・・)である!


「リュージ君、どうしてるかしら?」


 不思議なリュージに興味を持ったマーガレット。

 リュージの事が知りたくなったマーガレットはもう止められない!


 持ちうる技術と豊富な機材(古代文明の遺物)を使いリュージの事を調べまくった。

 それだけじゃ満足できなくなったマーガレットは、次にリュージの持つ冒険者カードのハッキングに取り掛かった。

 天才プログラマーであったマーガレットには簡単なことだった。

 今ではゲーム画面でキャラクターが動くかのように、リュージをモニター画面で捉えることが出来るのだ。


「楽しそうね……ウフフ」


 楽しそうに冒険するリュージ。

 マーガレットには羽の生えた自由な鳥にでも見えるのでしょうか。

 イヤお笑い番組を見ている感覚なのでしょう。


 お茶を飲みながらお菓子をほうばり、リュージを観察する。

 そんなひとときがマーガレットの癒やしの時となっていた。


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