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シュトゥルムアイゼン

錬金術で本当に金ができたら歴史って変わってたんでしょうかね...

錬金術を題材に小説を書いてるとふとそんなことが気になったりします

あれからさらに二年

そろそろ進路を決めなければいけないという時期になってきた


俺はあの日以来毎日のようにイーリア先生のアトリエに足を運ぶようになった


錬金術以外にも通常座学や、応用座学の試験勉強や魔法の扱い方についてなどいろいろなことを教えてもらいながら生活を送っている

が、あいも変わらず魔法適正は進歩なしだ

扱える魔法の数も増えたものの、どう逆立ちしても次のランクへは上がれそうにない

俺からしてみれは魔法の扱いは二の次なのでそんなことはどうでもいい


「今日は何を作るんですか?」

「うーん、そうですね...基礎になる部分はあらかた作り終えてしまいましたし...」


基礎になる部分とはいわゆる誰でも練習次第でできる部分のことだ

基礎とはいえ、回復薬や、能力増幅薬の作成、金属や武具の修理などその種類は多岐にわたり、正直言ってこれだけできれば町の便利屋として食っていけるレベルとのことだ


「では...少し早いですが、これを作ってみましょうか」

イーリア先生はきれいに装飾された分厚い本を取り出しとあるレシピを指さした


「シュトゥルム...アイゼン?」

「はい、シュトゥルムアイゼン。特殊錬金金属とも呼ばれる錬金術でしか生成できない金属です。錬金術師の第二の入り口であり、それと同時に分かれ道でもあります」

「入口であり分かれ道でもある?それっていったい...」

「まぁ、簡単に言えば、これが作れれば才能がある。作れなければ...」

イーリア先生の顔が曇る

「作れなければ才能はない、つまりここが終着点。そういうことですよね?」


「はい...。その通りなのですよ。材料はここにそろっています。作るかどうかはカイト君にお任せするのですよ」

「やります、やらせてください」

「迷いはない...のですね?。わかりました。まずは私が作りますので、よく見ておいてくださいね」


イーリア先生は錬金水、砂利、ガラス結晶を加え、反応させた後に黒い鉱石を加え最後に何かの核を加え

時間を空る

その後透き通る薄い緑色のインゴットを釜から取り出す


「これがシュトゥルムアイゼン。才能がある人にとってはガラス結晶と同様手順さえ間違えなければ一切失敗はしない、ですが、才能がない人はどうあがいても作ることはできないという金属です」


「はい、やってみます」


イーリア先生と入れ替わり俺が釜の前に立つ

深く深呼吸をして精神を落ち着け錬金術に取り掛かる

イーリア先生の手順を思い出しながら錬金水、砂利、ガラス結晶を釜に加え、反応を確認した後黒い鉱石と核を投入し完成を待つ

「焦らなくても大丈夫なのですよ、シュトゥルムアイゼンに生成には時間がかかることもあるので、まだ失敗したと決まったわけではないのですよ、もう少しだけ待ってみましょう」

イーリア先生の言葉を信じ、ただひたすらに待った

ほんの数分が、無限に続くようなそんな感覚に襲われながらも、待つことしかできなかった


シュトゥルムってなんだかかっこいい響きですよね

ドイツ語がかっこいいと思う私は中二病なのでしょうか?

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