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妖霊退治忍!くノ一妖斬帖  作者: 辻風一
第七話 魔空!野ぶすま仙人
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あとがき

「第七話 魔空!野ぶすま仙人」を読んでいただいてありがとうございます。


 今回は初の竜胆主役回です。

 今までは俺ルールというべきもので、『くノ一妖斬帖』の語り手役である、松田半九郎だけが心の内をモノローグで表現していました。

 けど、今回は思い切って竜胆にも使いました。心理描写があると、より深くキャラクターが描ける気がします。


 漫画や映画で心理描写がおおいと、うざったらしくなるのですが、小説だと地の文で自然に書けるので、これが文章媒体ならではの強みだとも思います。


 ちなみにどうでもいい個人情報ですが、野ぶすま仙人の声は、ロッキーやガンダルフの声でおなじみの、声優の羽佐間道夫さんをイメージして書いてました。


 しばらく殺伐とした話が続いたので、今回は人が死なない、江戸川乱歩の少年探偵団のテンプレで話を作りました。

 そのテンプレとは、最初に町に不思議な怪人やロボットが現れ、盗難・誘拐事件が起こり、少年探偵団が怪人物のアジトへさらわれ、地底のパノラマ王国でアトラクション、最後に名探偵が犯人逮捕、少年探偵団万歳! というものです。

 私は少年探偵団シリーズを小学四年生から中学にかけて読みました。

 これが読書の面白さを知ったきっかけだった気がします。


 そして、今作のもう一つのネタが現世と常世の世界ですね。

 我々が住むこの世界の他に、もう一つの世界があるという考えは、古くは世界各地の冥界や地獄・天国などの言い伝え、SFブームときは異次元、異世界ファンタジー小説もその一つといえるので、人間の好む物語のジャンルの一つといえるでしょう。


 こういったもう一つの世界を、菊地秀行先生は『魔界』とか『向こう側』という表現で使ってらっしゃいますね。

『向こう側』と言えば、日常でも普通に使う言葉ですし、Jポップでは希望をもたせた曲の歌詞のフレーズでとして使われます。

 しかし、菊地秀行先生の本をよく読まれた方々には、『向こう側』ときくと、日常の裏側にある異次元の世界、魔界などといったイメージがわくと思います。そして、その異界ではモンスターが暴れ、奇妙な住民が棲息する不思議の世界で楽しませてくれますよね。


 退屈な日常から束の間でも逃避し、非現実や超現実の世界に浸りたいという願望は、ストレス解消にもなって、健康にいいみたいですよ。


 以前見た番組で、ストレス解消にはいろいろな種類がありますが、音楽や散歩、ゲームや映像媒体よりも、小説がよいと言っていました。

 文章媒体が一番のめりこめられるというのです。

 眠る前に読書すると熟睡できるともいいます。


 そもそも、人間がストレスを感じるのは、脳の中の扁桃体が恐怖や不安を感じると、ストレスホルモンが分泌され、または自律神経が興奮状態になるからといわれてます。

 それで、血圧が高くなり、心拍数が増えたりします。

 過度になると、アレルギー・胃炎・脳卒中・うつ病が発症してしまう……


 そこで読書をすると、脳が心地よいトランス状態になるそうです。

 これは瞑想状態の脳の動きに似ているとか。

 本の内容に没頭すると、扁桃体の動きが静まり、自律神経が副交感神経になり、ストレスを緩和し、リラックスした状態になります。


 人間の自律神経には、体を興奮状態にする『交感神経』と、真逆にリラックスさせる『副交感神経』があります。

 もともと、原始の時代の人間は狩猟などをする時は体を興奮状態にする『交感神経』となって危険な狩猟活動を行っていたようです。


 現在の人間となっても、仕事やスポーツなどをするときは『交感神経』を優位にして挑みます。

 でも、そればかりだと疲れ果ててしまいます……

 そこで普段は『副交感神経』状態になってリラックスすることが必要になる。


 寝る前にゲームや映画など刺激的な絵を見ていると、どうしてもこの『交感神経』状態になり、興奮してリラックスできない、眠れない。

 そこで、視覚情報のない本を読むことで、『副交感神経』状態となりリラックスできる、ぐっすり眠れるわけですね。


 そして、もう一つの理由は『共感体験』です。

 読書でこれが得られてストレスが解消しやすいといわれています。

 人間は本能的にコミュニケーションを求めます。

 孤独感を感じるとストレスになります。しかし、昨今の人間関係の難しさ、ひとりの時間を求める方が良い人にとっては、その他者とのコミュニケーションがうまくいなかない、逆にストレスになる場合もある。

 そこで、読書によって手軽に『共感体験』が得られるというわけだそうです。


 どんな本を読むかは、自分の好きなジャンル・興味・知識・事柄を扱った本が良いですね。

 ほかにも面白い話を書く作家、自分と同じリズムを持つ文章を書くお気に入りの作家を捜しておくのも良いですね。


 ちなみに私はそれを知ってからは、夕食後、録画した映画や番組を観てから、小説を30分~1時間くらい読んで寝るようにしています。

 まあ、仕事で疲れると早めに寝ますけどね……


 みなさんにも、最大のストレス解消法に読書をおすすめしますよ。


 よければ、是非感想や評価のほうをお願いいたします。

 では、また次のお話までサヨナラです。


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