生エール
何番煎じか分からないけど飯テロ連載、始めます。
初夏の太陽が潰え、闇が支配し始める夕刻。
衛兵のオルスは本日の勤務を終えると、がっしりした体つきを解すかのように大きく背伸びをした。
「オルス師匠、久々に呑みに行きませんか?」
「おっ、いいな。それにしても、お前が呑みに誘うたぁ明日は槍でも降るんじゃねぇのか?」
彼がいるのは、四方数里に渡って王都フェリレースを囲む城壁の西門。
そこに位置する衛兵の詰め所で、同じく勤務を終えた見習いの少年が頬を膨らませている。
「もう! いつまでも子ども扱いしないでくださいよ! これでも成人しているんですからね!」
「そんなこと言っても果実酒が精々だけどな」
「……だって強いお酒は吐き出しそうですし」
半人前である少年の頭を、オルスは乱暴に撫でる。
衛兵を志すだけあって少年の体つきはいいものの、いかんせん外見と言動は子どもとしか言えないようなものだった。
それでも剣の才能はあるので、ナリはともかく衛兵としては将来有望である。
「ふふん。今日は師匠をビックリさせるために、とっておきの一軒を探してきたのです!」
「そうかいそうかい。そりゃあ期待しちまうな」
教え子のイネが胸を張って誇らしげにする傍で、引継ぎ用の羊皮紙を書き終えたオルス。
以前にも、仕事終わりにイネから酒場を案内されたことがあったが、そこは甘ったるい酒が多くて好きになれなかったのだ。
それを正直に伝えたところ、この世の終わりであるかの如くイネが悲壮に沈んでいたので、最近は師弟で呑みに行くのはご無沙汰であった。
なのにこうして誘うということは、余程いい店を見つけたか、あるいは余程変な店を見つけたか。
オルスの期待と不安は半々であった。
何とも言えない表情をしているオルスをつれて、イネは石畳の街中を歩く。
もう日が暮れる前なので人通りが少なく、耳に入る喧騒は食事処や酒場からのものが大多数を占める。
道行く建物から聞こえる楽しそうな声に、イネは思わず笑みがこぼれた。
今度こそ、師匠に美味しいお酒をご馳走してあげよう。前回は失敗したが、今回は絶対に大丈夫だと思う。
そう言い切れるだけの魅力が、今から行く場所にはあるらしい。
「んで、その店は有名なのか?」
「はい! すっごく美味しくて珍しい食事とお酒を出すって、王都中で評判のお店なんですよ! つい一ヶ月前に開店したばかりなのに、あっという間に常連さんが増えているんですって!」
ほう、と感嘆の息を漏らすオルス。
常連がつくような店に、大きなハズレはないだろう。
(そういえば、魔王討伐の知らせが来たのも一ヶ月ほど前だったか……)
オルスは弟子の後について歩きながら、馴染みの酒場で吟遊詩人が高らかに謡っていた光景を思い出す。
フェリレース王国に召喚された勇者が魔王を討伐し、この国に安寧をもたらした。
その後のフェリレースは勇者の力を利用して他国との戦争を画策していたらしいが、勇者本人が文字通りワンパンで鉱山を破壊して黙らせたとかいう逸話まであった。
さすがに鉱山に関しての真偽は不明だったが、魔王討伐の知らせは事実であり、その頃から経済は大きく活性化された。
今から行く所は、その波に上手く乗って名を挙げた料理人の店なのだろう。
「ここです、師匠」
イネに案内された場所は、中央の城に向けて延びる大通りの一角。
石造りの建物が多い王都の町並みにおいて珍しい、レンガ造りの建物であった。
「ほう。いいところだな」
二階建ての店舗は、小ぢんまりとしていながらも品のよさを感じさせる造りになっている。
見上げた看板には、見たこともない複雑な文様が黒い墨で描かれていた。
「イネ。あの看板には何て書いてあるんだ?」
オルスは看板を指差すと、弟子に問いかける。
この王都に住む人間の大半は文字が読めるし書くことが出来た。
加えて、他国の人間と多く接する機会がある仕事柄ゆえ、オルスは多くの文字が読める。
そんな彼をもってしても見たことのない文字であった。
「あれは、【指輪物語】って書いてあるらしいですよ。このレストランの名前です」
「何だ、その、レストランって……」
頭の上に疑問符を浮かべるオルス。
店名がどこかの御伽噺であることは何となく分かる。
しかし、レストランは初耳であった。
「レストランって言うのは、ここの店主の国で使われている言葉らしいですよ。酒場に負けない種類のお酒がありますし、食事処に劣らない料理も出すって意味らしいです」
「らしいらしいって。そういえばお前、ここに食いに来たことは無いのか?」
「その、えっと、あまり安いって訳でもないので……」
イネは恥ずかしげに眼を伏せながら、店頭に出されていた置き看板を指差す。
オルスが目を向けると、こちらには王都で使われているリリル文字でメニューが書かれていた。
「……【本日、ヨウショクデー】か」
流麗な文字を追って行くと、様々な品目が飛び込んでくる。
メニューの右端に書いてある数字を見てみたところ、オルスが週一の晩酌程度にするなら問題ない値段であった。
安くはないが、かといって貴族が食べるようなべらぼうに高いものでもない。
しかし、衛兵見習いであれば、二週間に一回が限度だろう。
なけなしの給料を師弟の夕餉に捧げようとするイネに苦笑しつつ、オルスの目はメニューを滑っていた。
(バターフライにオムライス、ローストビーフか……知らない料理が多いな)
看板をじっと見ながら、オルスは鼻をクンと鳴らす。
その名前からは予想できない物が多かったが、店舗から漂ってくる煮込み料理の匂いは本物だった。
ただでさえ、勤務が明けて酒を欲し、美味い肴をかっ食らおうと胃が悲鳴を上げているのだ。
嗅覚だけでは生殺し過ぎる。
オルスは弟子の存在も一瞬忘れ、いざ扉を開けて店内に入ろうと……。
「あっ! 師匠、一つ忘れていました!」
ドアノブに手をかけた瞬間、後ろから聞こえた弟子の声で振り返ったオルス。
少年の見たものは獲物をお預けにされた肉食獣のような顔であり、衛兵がしてはいけない類の表情。
イネが「ひいっ!」と情けない声を上げたのも無理からぬことである。
「いえ、あの、このお店では絶対にやってはいけないことがあってですね……」
「ん? なんだ?」
弟子が縮こまってしまった原因は自分にあったので、オルスは慌てて殺気を引っ込めた。
師匠からの圧力が途絶え、イネが一息ついてから説明を続ける。
「このお店では、剣を抜いたり酒で絡んだりする事は厳禁らしいです。どんなお客さんであっても、店内での私闘は禁止だと……」
その言葉を聞いて、この弟子は何を言っているのだろうかとオルスは訝しむ。
そんなことは当たり前ではないか。
(いや、今はそうでもないな……)
王都とはいえ、荒くれ者が集まる冒険者ギルドはあるし、経済が活性化している現在では多種多様な流民が集まってきている。
騒動の収拾に幾度も借り出されている衛兵の身であるため、オルスは治安の悪さを身にしみて感じていた。
「だが、相手から絡んできてもこっちは手出しできないってのか?」
「その場合は、給仕さんが制裁を加えるそうですよ。街中で時々見るんですけど、王都に二人もいないほどの美人さんで、腕っ節も異様に強いんです。本人を直に見れば分かりますよ」
「……それは給仕なのか?」
メスゴリラなのか、それとも可憐な町娘なのか。
相反する弟子の言葉からは、まったくもって予想がつかないオルスであった。
師匠が頭上に浮かべた疑問符に苦笑いしながら、扉の前に立つイネ。
改めて見ると、その扉も木目が綺麗なもので、複雑な文様が入った半透明の板がはめ込まれている。
噂には聞いていたが、これは最近王都で開発された『ガラス』という板らしく、いかにこの店の格式が高いかを物語っていた。
「さあ、行きましょう。僕、もうお腹ペコペコなんです」
「それなら、注意事項ぐらい先に言っておけよ」
「あぅぅ。それを突っ込まないでください……」
ドアノブのレバーを下に引くと、カチャリと音を立てて扉が開く。
その瞬間、店内からの淡い光と共に、清涼な空気が噴き出してきた。
「うおっ!」
涼しげな流れがオルスの身体を包み込み、思わず声が上がる。
魔法で氷を冷やしているのかは分からないが、初夏で暑くなってきた時期にはたまらない。
(店主が魔法師なのか、それとも冷却のためだけに魔法師を雇っているのか……)
どちらにしろ、魔法師は百人に一人もいないほどの逸材であり、冷却が使える水属性の魔法師であればさらに数が限られる。
それを客のために惜しげもなく振舞うとは、何とも粋な心遣いであった。
こんな歓待は、貴族御用達の店ですら多くないだろう。
店内に一歩踏み込むと、今度は淡いオランゲ色の照明が目に入る。
まったく揺らめいていないので、明らかに蝋燭の炎ではない。
店内のいたるところにある円形ガラスの中で、温かさを感じさせる光が煌々と輝いていた。
(水の魔法に光の魔法か。大盤振る舞いだな)
オルスが感心していると、いつの間にか給仕の女性が目の前に立っていた。
給仕の小さな唇から鈴を転がしたように可憐な、されど冷たい声が耳に響いてくる。
「いらっしゃいませ。二名様でよろしいでしょうか?」
給仕の女性は、オルスよりも頭一つ小さい。
年の頃は十七か十八と言ったところ。
貴族の傍仕えが着るような黒の給仕服に身を包み、下品ではない範囲で白い手足を露出させている。
その姿を見た瞬間、オルスの瞳が驚愕の色に染まった。
(ま、魔族!?)
給仕の姿は、服装だけで言えば特に問題はない。
しかし、腰まである髪は銀色に輝き、魔族の象徴でもあるルビーの眼が怜悧な印象を与えている。
小さく可憐な鼻筋は完璧なバランスで添えられ、最高級の人形であるかの如く無機質な美しさを携えていた。
その美しさと驚愕に中てられてオルスの動きが止まるが、弟子は何とでもないかのように彼女と会話をしている。
「そうです。ここには初めて来たんですが、空いてますか?」
「はい。丁度、二名様お帰りになられたところでしたので。カウンターへどうぞ」
弟子の腕に引っ張られ、途端に師匠の動きが解凍される。
それでも信じられないのか、オルスは呆然としながら近くのカウンターに座った。
「お、おい。あの娘っ子、魔族だろ? なんでこんな所に……」
「くふふ。やっぱり驚きますよね。僕も、警邏の時に捕縛しそうになっちゃいましたから」
オルスが戦々恐々とするのも無理はない。
魔族とは、つい最近の魔王討伐が成されるまで各地で魔物を率いて暴れまわっていた怨敵。
同じ人型で魔法も扱い、最上級に危険とされる者たちだ。
その性格は粗野にして傍若無人。
オルスは前衛に出ていないため直接戦ったことはないが、魔族によって友人を失った兵士は数知れないと言われている。
仕事の帰りであるため剣は帯びているものの、給仕の女性から感じる圧力はオルス一人が立ち向かったところでどうにもできないだろう。
「ルシアさんは人間を襲わないから大丈夫ですよ。ここの店主の恋人らしいですから」
「ほ、本当なのか……?」
「師匠に嘘言ってどうするんですか。僕達に仲間を殺す盗賊がいるように、逆に人間と友好的な魔族がいても不思議じゃないってことですよ」
カラカラと笑う弟子を横目に、オルスはカウンター内の厨房に立っている人間を見る。
給仕の魔族が一人、そして料理をしている店員が一人。
ともなれば、厨房にいる人間こそが店主なのだろう。
コック帽を被って何かを焼いている青年を凝視するが、どうにも信じられない。
自分の頭が固いのだろうかと不安になってくるオルスの頬に、冷たい感触がぴたりと当たった。
「こちら、おしぼりになります」
「っ! ……し、失礼」
あまりに青年を見つめすぎてしまい、後ろに先ほどの給仕が立っていたことすら気付かなかったらしい。
給仕にクスリと微笑まれると、オルスは妙に恥ずかしい気持ちになった。
受け渡された小さな濡れタオルで手をぬぐい、少々赤くなってしまった頬を冷ますかのようにタオルを当てる。
「メニューをお渡ししますので、ご注文が決まり次第お呼び付けください」
そう言ってメニューを置き、まったく足音をさせないままに別のテーブルへと向かう魔族。
店内にはカウンター席が五つとテーブル席が二つあるようで、多種多様な人々が料理に舌鼓を打っている。
人間はもちろん、王都では亜人として忌避される獣人や竜人。
それどころか、モンスターのゴブリン、はてやスライムまでもが器用に人型を形成し、細切りにしたカベツの山を食べ進めていた。いや、取り込んでいたと言うべきか。
(もう驚かんぞ。例えエンシェントドラゴンが出てきても驚かんぞ)
もはや常識など想像の埒外にある光景に、変な笑いが出てくるオルス。
その視線が、ふとレストランの奥へ走る。
彼らが料理を喰らう向こう側には、奇妙な配置をされた個室が二つあった。
個室の中は見えないが、外見の広さだけで言えば割合で四対一ほどの格差がある。
「なあ。あれって、なんで片方が極端に狭いんだろうな……」
メニューを見ていたイネは師匠の視線を追って振り返り、個室のほうに向く。
こちらは何か納得したように頷いていた。
「ああ。あれがそうなんですね」
「知ってるのか?」
今日は弟子に教えられてばかりだな、と嘆息しながらオルスは耳を傾ける。
「あれはカップル席って言うらしいです。恋人が二人で静かに食事できるようにって配慮した個室らしいですよ。わざと狭くしてあるので密着できますし、王都の若い男女や夫婦に大人気だとか」
「そ、そうか……」
店主と給仕が恋人同士だからこそ出てきた発想なのだろうか。
この店は驚きだらけだ。
「ま、まぁ、とりあえずは食い物だな。ここは何があるんだ?」
オルスは気を取り直すと、イネが見ていたメニューを覗き込む。
革で作られたメニューは透明の薄い膜に覆われており、簡単に汚れがつかないようになっている。
「とりあえず、師匠はいつものエールでいいですよね? ……あ、ここでは生エールですか」
「何だ? その生エールって」
メニューを覗き込んでいたオルスがまたしても質問を返す。
エールに生をつけてどういう意味があるのだろうか。
「ここのエールは、良い意味で他の酒場とは一味違うみたいなんです。飲んでみてのお楽しみってやつですね」
「ほう。そいつは期待だな」
オルスは、最初の一杯のエールにこそ、至高の価値を見出すタイプである。
逆に最初の一杯が駄目なら、ここから早々におサラバすることとなるだろう。
「ルシアさん! とりあえず、生エールとスクリュードライバーをお願いします。それと……」
イネが給仕を呼び、注文内容を流れるようにして伝えていく。
今回、オルスは酒の肴などの一切をイネに任せることにした。
最初のエールだけは逃せないが、メニューを見ても初めて聞く料理が多かったのだ。
品名の下に小さく説明書きがされているものの、それでもよく分からない品が大多数を占める。
ならば、事前情報を集めていたイネを信用するしかないだろう。
そして、カウンターで獣人が骨付き肉を喰らうのを見ながら待つこと数分。
「お待たせしました。こちら、生エールとスクリュードライバーになります」
ルシアと呼ばれた給仕の手には、カランカランと清涼な音を立てる透明のグラスが一つ。
それと、オルスが待ち望んでいた黄金色の液体が注がれているジョッキがあった。
「すごいな……」
手元に置かれたエールのジョッキを見て、オルスが目を見開く。
ジョッキは木製で無くガラスで出来ているのだが、ここまで透明なものは見たことがない。
と言うより、そもそもガラス自体が市場に出てくることが稀である。
その透明感から見える白と黄色のコントラストに驚き、手に持った冷たさでも驚くオルス。
「師匠?」
「あ、ああ。すまん」
薄く霜が張っているジョッキを掴み、弟子が掲げたグラスにチンと突き合わせる。
イネのグラスにはオランゲの輪切りが刺してあり、中に注がれた同色の液体からは甘酸っぱい匂いが漂っている。
やはりまだまだ子どもだなと嘆息しながら、オルスは生エールを喉に流し込んだ。
ごくっ。
「…………」
ごくっ。ごくっ。
「………………」
ごくっ。ごくっ。ごくっ。
「……………………」
これは、一体何なのだ。
サフェンの酒場で飲んだエールよりもキレがいい。
貴族の依頼で護衛を受けたときに飲んだエールよりも喉越しが爽やかだ。
酸味をまったく感じさせない液体が喉を通る清涼感は、なんと表現すればいいのだろう。
どのエールよりもどっしりと重厚で、それでいて後に引かない至上の美酒。
「くうぅぅ」
一息に生エールを飲み干し、身体を震わせて静かに感動を伝える。
エール本体の強さも極上だ。
しかし、このキンキンに冷やされたガラスのジョッキ。これが、この旨さの引き上げに一役買っていることは間違いない。
「ん?」
生エールを飲み干してジョッキを置くと、いつの間にか、自身の前に小皿が置かれていることに気付く。
中に入っているのは、小さなパンの欠片。
「何だこれは? こんなものを頼んだのか?」
「そちらはガーリックルトンになります。お料理が出来上がるまでの間、おつまみとして御賞味ください」
すぐ後ろから、食器を片付けているらしいルシアの声が耳に届く。
なんでも、酒を頼んだのにツマミが無かったら寂しいだろうという、店側の配慮らしい。
(なるほど。酒の旨さだけでなく、こういった気配りが評判なのだろうな)
親指サイズのパンを一切れつまみ、口の中に放り込む。
「あつっ!」
噛んだ途端、カリッという香ばしい音と共に、オリーブオイルの熱が広がる。
外はサクサクで、中はモッチリとした小麦の海。
だとすると、このニニクで味付けされたオリーブオイルは、一体どこから染み出してきたのだろう。
その構造を理解することは出来なかったが、まず間違いなく言えることは一つ。
「旨い!」
もう一切れ掴み取り、口の中に放り込む。
そのまま生エールも流し込もうとして……。
(あっ)
既に飲み干していたことにも頭が回らず、しょんぼりとするオルス。
そんな彼の隣に、黄金色の生エールが入ったジョッキがゴトリと置かれた。
「ふふっ。私達の料理を気に入ってくださって嬉しいです。そんなに焦らなくても、すぐにお料理をお持ちいたしますね」
クスクスと笑いながら生エールを置くルシア。
その隣では、必死に笑いを噛み殺す愛弟子。
明日の訓練はいっそう厳しくしてやろうと、オルスは心に誓った。
酒ネタは晩酌タイムの19時投稿。
冒険ネタは特に理由も無いので21時投稿。
飯テロネタは腹が減る22時に投稿です。