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社会不適合者の恋愛論  作者: 澄泉
第1章

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45/100

45話 歓迎会



「安達ぃ。お前今週の金曜日、空けとけ。」

気だるそうに近づいてきて言う山本


キーボードを打つ手を止めもせず澪桜は口を開く


「……強制する権限は山本さんにはないと思いますが。」

一刀両断してやった。

山本は笑いながらこめかみの血管を浮き立たせる


「お前……歓迎会くらい出席しろ。さすがに。

会社のイベント顔出さなさすぎだぞ、忘年会も花見も来なかっただろ。」


「……ここの会社……というかうちの部署、何かにつけて飲み会多すぎなんですよ。

正直迷惑ですし、今時時代遅れな風習だと思います。呑みたきゃ勝手に呑めばいいんですよ。各自各々。」


部署内で別に仲が言い訳でもない。わざわざ飲み会する必要性を感じない澪桜は物申す。

第一無駄金だ。


「だから俺が前からなるべく減らす方向で上を宥めてるだろうが。

新年会だってる今年はさせなかったろ?

男連中はやりたがってたけどな。

……とにかく歓迎会は来いよ。さすがにな。あと全員に言って回るのめんどくせぇから佐野と松井にも伝えとけ。」


はあああああああああああ。

ものすっごいため息をついた。

変な顔で。


「オイ、ムカつくなその顔。何なんだそれ……写真撮って周に送るぞ?」


顔を真っ赤にして切り返す

「結城さん関係ないでしょうが!!!何かにつけて結城さんを出してくるな!!!ボケ上司が!」


「ぼっ……お前……素が出てるぞ。周り見ろ」

くくくっと笑ってデスクに戻っていく



ハッとして周りを見た。

驚いた社員達と目が合い恥ずかしくなった澪桜は

小さくなってまた仕事に戻る。


(くそぅ……なんか山本さんに弱みを握られているような気分だ。ん?……結城さんが私の弱み?……なんで?)



昼休憩

いつもの席で昼食を取る

今週から作っている弁当は結城とお揃い。

一緒に作っているから当たり前だが。


(結城さん。食べたかな?)

そんな風に思いながら食べ進める

「あーーーー。疲れた。長かったぁ営業の人との打ち合わせ。」

ゴキゴキと首を鳴らしながら松井が澪桜の所にやって来る


「沙耶香ちゃん、昼にくい込んじゃったんだね」


「そうなんですよ!!もー!最近出来た話題のカフェ行きたかったのに。もう時間ないからコンビニで買ってきました。」


当たり前のように澪桜の前を陣取る


「そりゃお疲れさん。……あ、そうだ。今週金曜日、歓迎だって。山本さんが言ってた」


サンドイッチを開けながら気だるそうに松井が言う


「えええええー!?めんどくさいー!!あたし生産性の無い会社の飲み会嫌いなんですけどー!」

澪桜と同じ意見だ。


「……やっぱそうだよねぇ。分かる分かる」

うんうんと頷きながら鯖を食べる

そこに佐野が通りかかった。


「あ、佐野くん!ちょっといいかい?」


澪桜の方を向いて佐野がキョトンとした顔で聞く

最近、前ほど露骨に嫌な顔をされなくなった気がした。


「はい。なんすか?」


「……今週の金曜日、君の歓迎会なんだって。主役だからなるべく来てね」


はぁぁぁ??

とても嫌そうな顔をして佐野は言った


「今時なんすかそれ。全然嬉しくないし、むしろ迷惑。古いっすねー!ここの会社の価値観!」


「「だよねぇー。」」

澪桜と松井が賛同する。


「しかも金かかるし。上司や先輩達全員に気を使うし……俺いい事なしじゃないっすか!」


「ごもっともです。」

澪桜はそう言って頷いた。


歓迎される人が喜ばない、歓迎する人も乗り気じゃない歓迎会の意味。

そう思いながら遠い目線になる3人だった。


「……佐野くん。この部署そうゆうの多いよ」

追撃を食らわすように残念な事実を突きつけた


「アルハラだーーーー!!!完全にぃぃぃぃ!!!」

佐野は大きい声で叫んだ

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