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社会不適合者の恋愛論  作者: 澄泉
第2章
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103話 顎執事



「いただきまぁぁぁす!!」


澪桜がテンション高めに言う



「いただきます!澪桜さん、どっちから食べる??取ってあげるよお皿かして?」


ピザLサイズとMサイズを1枚ずつ注文した二人。

美味しそうな香りが部屋いっぱいに広がる



「カルボナーラピザがいいな!美味しそう!!」


周に取ってもらいお皿を持って食べる


「どう?美味くない??」


周も食べ始めた


「うっ……うまぁぁぁぁぁぁ。何これ蕩けるぅ!」


カルボナーラピザはほうれん草とベーコンがいい感じにアクセントになってて濃厚でトロッと口の中に広がる。

ああ。美味しい。


「ね!?良かった!俺たちやっぱ味覚似てるなぁ」


嬉しそうに頬張る

やはりこう見ると食べ方とかも男の人なんだなぁ。

一口がわたしの3倍はある。


澪桜は感心した。

そしてちまちまと食べ進める。


食べ始めてからしばらくして周が変わらぬ速度でパクパク食べているのに対し、澪桜の動きがあからさまに落ちる

Mサイズのピザの耳を食べているのだが、口に入れるのに一向に減ってない


周は気になって声をかけた


「お腹いっぱいになったの?それ、俺が食べてあげようか?」


「……お腹いっぱいというか……顎が疲れた」


もう限界と澪桜入ったん耳を置き

ぷはーーーーと後ろに手をついて上を見た


「……顎が疲れるって……何!?」


「顎に乳酸が溜まったんだよ……もう動かせない」


「顎に乳酸って何!?いや、お腹いっぱいじゃないのに食事止めるって何!?」


理解できない


「あぁ……顎執事がいてくれたらなぁ……」


澪桜の口から謎の執事が出てきた


「……何だそれ。初めて聞いたよ。」


「そりゃそうだよ、あたしの妄想だもん。顎が疲れる度に思う妄想」


「……それってどんな?」


「……例えば今みたいにお腹いっぱいじゃないのに、顎が疲れて食べられなくなった時に現れて、あたしの顎を優しく動かしてくれるんだよ!イケメン執事が!」


また良くわからん澪桜さんワールド全開の思考回路が始まったよ。

……というかそれより。イケメン……?


俺がいるのに?

今日付き合えたばっかりなのに?

冗談でもそんな事普通言う?


この子は本当にもう。


周は引っかかった事を全て指摘し始める



「…………いや、それ結局澪桜さんの顎動かしてるから、意味無いよねぇ?」


ド正論来た


「うぐっ!!!そ……それはほら……」


「そっか……」


ため息をつく。


「ん??どうしたの??」


「イケメンに来て欲しいんだね。……俺がいるのに。」



「!?!?そっそれは……ただの冗談というか……妄想というか……」


「じゃあ俺も……顎が疲れたら美女メイド呼んじゃおうかな。君の前で」


「……びっ……美女メイド!?」


「……どう?嫌でしょ。」


ニコニコ笑っている。

優しい口調だが……圧がすんごい。

澪桜は逆の立場になって考えた。


周の傍に超セクシーな瓢箪メイド。

うん、確かにめっちゃヤダ。


「たっ……たしかに嫌ですゴメンナサイ。」


反省して頭を下げる


「……分かればよろしい。ということで、はい没収

。」


ヒョイっと澪桜の持つピザの耳をかすめ取り一口で口の中に放り込む。


「あっ!!!それ私の食べかけっ!!」


あっという間に食べた後

指をペロっと舐めて妖艶に微笑む


「……全部俺のモノ。」


“君もコレも”

そんなふうに含みを効かせて

さすがに雰囲気でそのくらい読める澪桜。

どんどん顔が赤くなる


「んなっ/////」


「ご馳走様♥……さてと残りのピザも食べちゃいますか〜。澪桜さんはもう要らないの?具の所だけでも入らない?」


「もうおなかいっぱいになっちゃったよ。」


「そっか。じゃあ残り食べちゃうね!」


ニコニコしながらピザをまた頬張り始めた周。

目線の端には常に澪桜。

パチっと目が合う。


薄く微笑むその姿がとても妖艶で……

この人ただピザ食べてるだけなのに、何でこんな色っぽいの?


「澪桜さん、頬に付いてるよ」


優しくティッシュで頬を拭く周

思わず視線を逸らす


「……あ……ありがとう。」


あれ?……でも友達の頃から若干こんなんだった気もしないでも無い。

あれ?

友達だったのに?


今までの事を思い出しながら照らし合わせていく。

あれも、これも……全て。


そして、とうとう気付いてしまった。


そっか私たち……前から全然友達じゃ無かったんだ!


あの頃から既に付き合ってたのと変わらなかったんだ。

だから恋人になった今の状況がそんなに違和感がないのか。

嫉妬とか独占欲とか……最初からあったんだ!!


そう結論付けて1人スッキリした澪桜



すると周は何か感慨深い顔をしてニマニマしている

聞くのは怖いような気がしたけど

気になるから聞いてみた


「……何?まだ執事が気になるの?」


「あぁ、嬉しい……神様ありがとう」


意味がわからない。

急に神に感謝しだしたよ、この人。


「なんの事だい??訳分からんよ」


「俺……もうこれから先、堂々と……間接キスしていいんだ。特大の……間接キス。澪桜さんの食べかけを食べれる権利を獲得したんだって思ったら……感動した。」


「ぎゃああああああああ!!やめろぉぉぉ!!そうだった!あんなは───むぐっ」


「ダーメ。それ以上言わせないから。澪桜さんに汚い所なんて無いんだよ。これからは食べきれなかったら俺が貰う。ね?彼氏だからいいよね♥」


コテッと首を傾げ緩めたシャツから綺麗な首筋と鎖骨がチラリと覗く。

柔らかな低い声で甘えるように言った。


……こいつ……分かってやってる

というか気付いたらしい。


自分の色気……駆使しだした

交差する視線

周の目線が澪桜を射抜く


「ぬあああああああっ!!!////////」


気付いたのに……レジスト失敗。

顔を真っ赤にして仰け反った


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