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黒猫の図書館  作者: あるる


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第75話 嘆き

 やあやあ、いらっしゃい!


 ホラーの定番って色々あるけど

 そのひとつの幽霊って一言に言っても色々あるよね。


 死んだ自覚が無かったり

 死の衝撃からその場所に縛られたり

 生きているのに気付かないまま本当に亡くなったり。


 本当に十人十色で色々いるよね。

 でも、多かれ少なかれ何かしらの思いを抱えているから他の人への影響ってあるよね。


 今日はそんな直接恨まれてるわけでも、呪いに巻き込まれた訳でもないのに影響を受けてしまう運の悪い、感受性の強い人のお話だよ!



 ◇◆◇◆◇◆◇



 この辺りには昔から幽霊が出ると有名だった、らしい。

 オレは昔からそういうものには興味無いし、鈍いせいか何も感じたことが無かった。


 だからだろうか、この新しいマンションに地元の人間が全く興味を示さないのが不思議だった。

 それに外から来た人もあまり長くいつかないらしい。

 安いし、綺麗だしオレにとっては良いことだったので気にしてなかったんだけど

 ……とうとう気付いてしまったんだ。


 その日オレは夢見が悪くて夜中に目を覚ましてしまった。

 特に気にすることなく水分を取って、トイレ行ってまた寝ようと寝室に帰る時

 知らない男が錯乱状態でリビングにいたんだ。


 声は聞こえないけど、頭を抱えて全身を震わせ、何かを叫んでいるようだけど声は聞こえなかった。

 そして、唐突に立ち上がると怯えて走り出した。

 オレはこっちに来る、と吃驚して「うわぁっ」と声がでたんだけど、

 その男はオレを通り抜けて走り抜けて行った。


 確かにオレにぶつかって来たのに、その感触はなかったけど、妙な寒気を感じた。

 這う這うの体で寝室に戻って、布団に隠れながらそのまま寝落ちてしまった。


 翌朝、全然寝た気がしないまま仕事に行くとよっぽど顔色が悪かったのか

 仲の良い同僚が数人心配して昼は外に行って話すことになった。



 そこで初めてオレが住んでいるマンションは昔刑務所があり

 もちろん処刑が行われた事もあったらしい。


 だから、あそこは「出る」ことで有名なのだと初めて知った。


 そして、その日から毎晩、例の男は出るようになった。

 いつもいつも半狂乱で、暴れていて、どうやら「助けて」と「俺じゃない」と

 叫び続けているようだった。



 そんな奴の姿を見せつけられる日々に、オレも限界を感じ始めていた。

 オレのせいじゃない、お前はもう死んでいる、オレに言うな!!


 ◇◆◇◆◇◆◇



 いやあ、声が聞こえなくても家の中で毎晩毎晩暴れる男がいるとか

 色んな意味で嫌がらせでしかないよね。


 でも、この幽霊くん、自分が死んでいると分かった時

 どうなっちゃうんだろうね?


 ふふふ、ちょっと自覚させてみたくない?


 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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