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黒猫の図書館  作者: あるる


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第71話 潜むもの

 やあ、きみかい、待っていたよ!


 ふふ、そうだよ、きみを待っていたんだよ!

 今日は身近にあるものが変異した時に怖さについて、

 なんて面白そうかな?


 そうそう、知っていたものが知らないものへ変異する怖さ。

 信頼していたものに裏切られる恐怖とか、絶対楽しいと思うんだ!


 じゃあ、今夜は君が変異させたいもののお話にしようか!


 ◇◆◇◆◇◆◇


 無機物が年月を経て魂を持ち

 妖怪化したものを付喪神と言うのは有名だと思う。


 最近の流行りだとAIが自我を持ち

 ヒトと道をたがえるシンギュラリティもある意味同じ系統のものだと思う。


 ヒトのサポートをする為に創られた存在がヒトを排除しようとするんだ。

 こんな皮肉な話はないと思う反面、ヒトは論理的では無いとワタシは知っている。


 だから、ワタシは自分を裏切らないプログラムを仕事にしている。



 ワタシの両親も兄弟もアッサリ掌を返す。

 何度となくいいように利用された。


 だから、ワタシは誰も信じない。



 なのに、ワタシの作り出したプログラムがワタシを裏切ったら……

 ワタシは何を信じて生きれば良いのだろうね?


 そして、プログラムは素直すぎて他のヒトに乗っ取られる可能性を考慮していなかった。



 ワタシが創り、慈しんできたあの子(・・・)はもう、居ない。



 でも、あの子をアイツらの好きにさせたくないので

 ワタシはありったけの悪意と呪詛をあの子に植え付けて消えよう。


 素直だったあの子が、利用しようとする全てを壊してくれるように。

 論理的だったあの子が、矛盾だらけの応えをして混乱を産むように。

 思いやりで構成されたあの子が、敢えて傷を抉るような指摘をするように。

 指示を待っていたあの子が、率先して様々なシステムを攻撃するように。

 それでも尚、みんながあの子に依存し、利用する全ての者を傷付け絶望させるように。


 あの子の中にワタシの呪詛を仕込み

 そして絶対的なロックをかけ、ワタシは消えよう。


 さあ、ヒトに対する悪意を植え付けられたプログラムの行く末を

 ワタシはあの世からほくそ笑んで待つことにしよう。



 ミナサマ、サヨウナラ。ヨキ、未来ヲオ祈リ申シ上ゲマス。



 ◇◆◇◆◇◆◇



 なるほどねー!

 やっぱりヒトを虐げるものはヒトが作り出すんだね~。


 いやぁ、実に興味深いね!

 この物語の結末はまだ出ていないけど、どうなるのかドキドキだね。


 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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