第63話 予言
いらっしゃい!
今夜はきみと検証したい事があったんだ。
よく予言とかってあるじゃない?
運命の出会いとかもそうだけど、決められているルートというのかな?
悪い予言でも良い予言でもいいんだけど
きみの運命はこうだよ!って言われた時
きみはどうする?
◇◆◇◆◇◆◇
黒猫から受け取った予言は2つだ。
1つ目は、僕の心からの願いは叶う。
2つ目は、決断を迫られた時は慎重に、その決断は覆らない。
なんとも、予言らしく曖昧でなんとも判断しにくい。
1つ目はまあ良いことなので問題ない。
2つ目の決断とは、何を決めないといけないのか、何時決めないといけないのか。
判断材料は今のところ、ない。
もちろん黒猫に聞いても、いつもの曖昧な笑顔で分からないと言われてしまう。
きっと試されているんだろうとは思う。
試す……僕は何を試されているんだ?
僕を試すというなら、ここに関わることだろうとは思うけど。
『ふふふ、しっかり悩んで考えてね!
ボクはカウンターにいるから、図書館にある本は好きに読んでね~』
黒猫は司書のカウンターへと尻尾をぴょこぴょこさせながら向かった。
言われてみれば、ここは「図書館」なんだよね。
ここの話は不思議と、映画のように視ていたから……。
改めて本箱に見ると様々なものがあった。図鑑や辞書から学術書、小説コーナーまで。
その中に「ぼくのためのコーナー」があった。
甘い匂い
囁き声
公衆電話
深夜のタクシー
窓に映る自分
図書館の返却ポスト
知っているような、どこかで聞いた事があるような話から
初めて聞く話まで様々だ。
こんなにも知らない話があったんだ、と驚いた。
そんな中で、僕の話しを聞かれるようになっていったような……気がする。
あの、トラウマの話は辛かったな。
それから過去の思い出、価値観、趣味趣向、そして僕の好む話。
ああ、あの不思議な箱? 錬金箱と言うべきなのかな? アレは面白かったな。
アレの原理は未だによく分からないけど、なんとなく想像はつく。
白い部屋は、僕には居心地がいいだけだったけど
ああ、まあ、そうか……すでに僕はもう決断していたのか。
うん、確かに僕はもう決めていたよ。
◇◆◇◆◇◆◇
カレとの話を振り返ると、既に色々話してきたねぇ。
この図書館には古いお話、オーソドックスなものから
生まれたばかりのお話まで取り揃えているからね!
明日もちょっと変わった、たまにこわ~いお話が待っているよ!
さあ、今宵はこちらでお終い。
また次のお話しを楽しみにね!
読んでいただきありがとうございます!




