第61話 かくれんぼ
やあ、こんばんは!
昨日は中々凄いゲームを見せて貰ったよ!
ボクにも出番があるとは思っていなかったら
とっても楽しかったよー!
今日はボクから古典的で面白いお話をしようかな!
楽しんでくれると嬉しいな〜!
◇◆◇◆◇◆◇
隠れ鬼。 昔からあって単純なルールなのに面白い遊び。
生死が関わってなければ、だけど。
ワタシじゃないのに
あの子の、アヤメのせいでワタシまで神の、鬼の怒りを買ってしまった。
私は団地の中にある公園と集会所の間にある狭い通路の途中にある隙間にいる。
もういーいかーい?
探しに行くよぉ〜 うまぁ〜く隠れるんだよ?
頭に直接響く声に悲鳴を上げないよう、必死に自分の口を塞ぐ。
あれは数時間前
アヤメが近所のクソガキたちと団地の中にあるお地蔵さんに悪さをしていた。
今では珍しくなったお地蔵さん
それでも大人はお供えをするし、掃除をして綺麗にする。
ワタシにとってもそれが当たり前だった。
お地蔵さんも神様の一人だから大事にね
ばあちゃんにずっとそう言われて来た。
なのにアヤメやあのクソガキたちは……
お供え物をいただくんじゃなく踏み散らかし
お地蔵様を足蹴にして汚した。
そんなお地蔵様を見つけた時は
ゴミを片して、土汚れなどは払って綺麗にしていたんだ。
なのに、タイミング悪くお地蔵様を綺麗にしている時に
後ろから蹴られて、お地蔵様の上に倒れて、割ってしまった……。
完全に事故だし、ワタシが意図した訳じゃないけど
許されなかった。
私を蹴ったクソガキ二人は目の間で首を掴まれて死んだ。
絞められたニワトリのようだった。
そして、アヤメは踏みつけられて、血を吐きながら死んだ。
その間ワタシは動けなかった。
少しだけざまあみろって気持ちもあったけど、それ以上に怖かった。
現実味が無かった。
そして、お地蔵様のあった場所から出て来た鬼は私を見下ろして行った。
逃げてみろ、と。
楽しい楽しい隠れ鬼の時間だ。
三十数える間に逃げ、隠れ、己から逃げ切って見せろ、と。
必死で、足を動かして、涙を流しながら走った。
鬼の声は何故か遠くなることもなく良く聞こえて、刻一刻と時間が過ぎていく。
何故かワタシ以外の人はいなくて
集会所とかも入れなかった。
鬼が入れない、目の届かない場所を探して探して
今の場所に隠れた。
ハア、ハアと言う自分の息さえもうるさい。
どこにいるのかなぁ~? ここかぁ?
いないなぁ~
どーこかなぁ~ マナミはどこに隠れたのかな~?
鬼の声が怖くて、声が漏れないように必死に口を自分で塞ぎつつ
涙を流して時が過ぎるのを、必死で待っている。
◇◆◇◆◇◆◇
これぞ正に隠れ鬼だね!
いやあ、あの女の子は逃げ切ってくれるといいねぇ~。
きみはあの子は逃げ切れたと思う?
どっちの結末でもドッキドキだね!
さあ、今宵はこちらでお終い。
また次のお話しを楽しみにね!
読んでいただきありがとうございます!




