第60話 ゲーム【後半】
やあ、続きがそろそろ始まるよ!
きみが描いたストーリーに選ばれた5人の男女。
どんな判断をして、どんな結末を迎えるのかな~。
さあ人の悪意が渦巻くゲームの始まりだよ!
◇◆◇◆◇◆◇
オレたち5人は何もない部屋に残して、案内人だという黒猫は消えた。
窓もドアもないこの部屋でどうしろと言うのだろうか?
「ねえ、私たちどうなるんだろう?」
「さあな、でも何も起きないことはないだろうから、
本当に扉とかないか探そうぜ」
イツキの冷静な一言にそれぞれ床や壁を調べ始めた。
トントンと叩いて音の違う場所がいないか、とか
それぞれに担当場所を決めて調べていく。
オレも壁をコツコツと軽く叩きながら進んで行くと
少し上の方が、コンコンと、固い音がした。
そこを中心にコンコンと触っていくと、急に手が壁にガコッと入った。
「はっ?」と思った次の瞬間
「ぎゃあああああああ!!」
何かが切り裂くような音ともにアツシの悲鳴が聞こえた。
オレと対角線の壁を調査していたアツシが細い槍のようなものが床から
剣山のように飛び出て滅多刺しにしていた。
タナカとナカガワが狂ったように悲鳴を上げ、アツイは全身から血を流している。
『うわぁ~酷いことするねぇ……いっそ一息にやってあげるのが慈悲だよ。
ほら、吐き出してる血が泡立ってるでしょ? アレは肺をやられている証拠だから』
「ああああああっ」
意図した事ではないのに、友人を苦しませてしまっている。
オレのせいなのか?
オレがアツシを……違う、そんなつもりじゃ!!
他のみんなの視線がオレを責めているような気がして周りを見れない。
『トドメを刺してあげないの? 酷いな~……って、言ってたら亡くなったね。
うん、じゃあ次の部屋に行こうか』
黒猫がそう言うと、下へ降りる梯子が現れたけど、オレは動けなかった。
オレがアツシを殺したんだと言う事実が受け止められなかった。
下から黒猫の声が聞こえてくる。
『さあ、この部屋を生き残れるのは3人だよ。
上にまだ1人残っているけど、君たちは何を選択するかな? 全ては君たち次第だよ』
ああ、次はオレなんだろうな、と理解した。
でも、これであの3人は意識してオレを殺すことになるんだ。
それならば、オレはまた誰かを犠牲にするより、いいのかもしれない。
あの悪魔のような黒猫の試練を乗り越えて生き残れるヤツはいるのだろうか……?
◇◆◇◆◇◆◇
あははははっ!
久々に悪~い役回りをさせて貰ったよ!
きみの納得のいく結末になったかな?
「生きたい」という根源的な願いは誰をも狂わせるね~。
そして、狂気に陥ったヒトはみんな獣になる。
なんとも興味深い話だよね!
さあ、今宵はこちらでお終い。
また次のお話しを楽しみにね!
読んでいただきありがとうございます!




