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黒猫の図書館  作者: あるる


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第49話 人魚

 やあ、いらっしゃい!


 お、その顔はきっと面白い話を思いついたんだね!

 きみもすっかり作り、魅せる側に来てくれて嬉しいな。


 じゃあ、早速だけど今夜はどんな話にしたいんだい?

 なるほどなるほど、人魚か!


 浪漫あるよね!

 八百比丘尼の話とか、人魚のミイラとか!


 海は生命の神秘でもあるから

 今夜は人魚を絡めた海に纏わる話ににしようか。



 ◇◆◇◆◇◆◇



 人魚と言うと一般的には人魚姫など、

 上半身は麗しい女性の姿で下半身は魚、その歌声は聞くものを魅了するものだろう。

 後半の歌声に関してはセイレーンなど他の幻想生物と混ざった結果らしいが。


 現実においては静岡県の西光寺の人魚のミイラなどが有名だが

 人型の上半身ではあるものの、美しい女性ではない。

 もっとも、このミイラも作りものなので、夢はやはり夢なのだろう。


 そう、思っていた。

 漁師の網に引っ掛かっていたと持ち込まれた巨大な魚。

 まだ生きていたのと、見たことのない骨格だったため

 当研究所の水槽へと持ち込まれ、生態を確認する事になった。


 持ち込まれた魚の状態は悪くなく

 餌は小魚で問題ないようだった。だが、肉食なのが分かったので

 他の魚と同じ水槽ではなく専用の水槽で観察を継続していた。


 持ち込まれてまだ3日目、24時間体制で食事のタイミングや

 日照への反応などを確認している途中で、今夜は自分が夜間の担当だ。



 今夜は月もあり、自然光の中でも水槽内は良く見えた。



 そして、その時が来た。

 恐らく0時過ぎくらい、魚は身震いをするように水面へと上がり

 口をパクパクとしていると、ふいに脱皮をするように皮が開いた(・・・・・)


 突然の事に我が目を疑ったが、幸いなことにビデオは常に回っている。


 脱皮をした魚は、お伽噺の中の人魚のように上半身が女性だった。

 貝殻のブラではないが、まるで水着を着ているように胸などは隠されていたが

 メリハリのあるプロポーションの美女がそこに居た。


 月光を受けてキラキラと輝く彼女は私の方を向くと

 高くもあり、低くもある不思議な音程の歌を唄う。

 一瞬で魅せられた自分は、水面から伸ばされる手に触れると

 水の中に引っ張り込まれた。


 驚き、水を吸った白衣で上手く動けないでいると

 彼女は困った顔をして助けてくれた。

 完全に魅了されている自覚はあったが、彼女を拒否するなんて考えられなかった。


 そのまま、彼女の歌に魅せられたまま、彼女と共に海へと向かった。



 翌朝、水槽は血に染まり、前夜の担当のメガネだけが見つかった。

 なお、監視ビデオは何故かノイズが酷く再生できなかったという。



 ◇◆◇◆◇◆◇



 未知の生物は調べたくなっちゃうのは

 人間の(さが)だよねぇ~。


 油断を装うために女性の姿なんだろうけど

 なぜ、彼が選ばれたのかは不思議だね?


 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!


こんなお話しが欲しい!と言うリクエストありましたらコメントで教えていただけると嬉しいです!

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