第42話 ダイス
こんばんは!
やあ、きみはボードゲームとかやるかい?
有名なのだと人生を再体験するようなアレだね!
もちろん、いろんなボードゲームがあるけど
割とダイスとルーレットで人生が決まるゲームって何故か各国にあるよね。
やっぱり、自分が意図しない人生とか
他の人生を生きてみたいとかっていう願いって
どこか根本に根差しているのかな?
きみだったらどうしたい?
好きなステージから、まっさらに新しい人生を生きていけるとしたら?
でも、そんなに上手く行くばかりな事ってないと思うんだよね。
◇◆◇◆◇◆◇
ある時から自分にしか見えないダイスが見えるようになった。
初めて見た時は、それが何なのか分からずに適当に振ったら
「5」が出たんだけど、なんか良かったようだ。
ようだ、と言うのは明確に成功失敗が出なかったからだ。
でも、そのまま特に何も困ることなく時は過ぎて行った。
2回目、それがダイスだと気付いたのは大学の受験時期だった。
この時は「2」が出て正直あんまり縁起の良い数字でもなくて
微妙だなって思ったんだけど、厳しいかもしれないと言われていた本命に愛かった。
それから、ダイスは人生の節目に出てくるようになった。
今まで特に明確な失敗は無かったから油断していた。
就職も超一流ではないけど、気になっていた会社に入社できた。
その会社で恋人も出来て、順調に交際して結婚した。
そこから、ダイスの運は亡くなったようだ。
妻が妊娠して、出産目前でダイスが現れた。
ダイスの目は「6」なんとなく、良くない予感がした。
妻の出産は無事終わり、妻子共に健康で問題なくなくてホッとしたんだが
会社が投資の失敗で傾いてしまった。
これから金が必要になるタイミングで
妻も仕事に復帰して頑張ってくれたが会社は持たなかった。
自分は課長だったので、そこまでの責任はなかったが
転職は難航した。
妻もパートしか見つからず頑張ってくれている。
なんとか、ささやかなお祝いなどをしながらも一人娘を育て上げ
妻とも平和な老後を迎える事ができた。
ここに来て、またダイスが現れた。
自分は、もうこれに振り回されたくないのに――。
◇◆◇◆◇◆◇
訳が分からないまま、自分の知らない所で運命が決まっていく。
まあ、そもそも運命なんてそんなものだろうけど。
それが「ダイス」って、ちょっと嫌だよね。
例え運でも、例え答えは分からなくて自分で取捨選択したくない?
さあ、今宵はこちらでお終い。
また次のお話しを楽しみにね!
読んでいただきありがとうございます!




