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黒猫の図書館  作者: あるる


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35/105

第35話 自分の定義

 やあ、こんばんは!


 今日はきみの好みの話しを紹介したくて待ってたんだ!


 例えば?

 うーん、読書以外で好きなものは?


 ゲーム、映画、コミック、アニメ、つまりは物語に入り込めるのが好きなんだね!

 じゃあ案外きみは役者なんて似合ったかもしれないね!


 うん、決めた!

 今日は役者の悲しいお話しをどうぞー!



 ◇◆◇◆◇◆◇



 幼い頃からごっこ遊びが好きだった。

 その時だけ別の誰かになれるのが、特別感があって楽しい。


 今だけワタシは勇者で、時にお姫様で、物語の主役でも

 もちろん脇役でも全然構わない。


 ワタシがワタシじゃなくなる瞬間に全てをかけてると言っても過言じゃない。

 ワタシはその人になる為に、その人の事を知り、学び、思考をトレースする。


 その人ならどうするか?

 その人ならなんて言うか?

 その人の気持ちは?


 そうして、ワタシの演技は完成して

 ワタシはその人になる(・・)


 今回は所謂ヤンデレが役どころ。

 一方的に相手にのめり込んで、全てと引き換えに好きな人を手に入れる。


 カノジョにはカレしか居なかった。

 だから依存した。

 だから周りを排除した。

 だから逃げられないようにした。


 なのに、カレは逃げ出した。

 ワタシにはカレしかいないし、カレしかいらないのに。


 なんで? なんで逃げるの? なんでワタシを否定するの?

 なんで、なんで、なんでなんでなんでなんで!?


 ああ、そうか、ワタシを試したいんだね。

 安心して、ワタシは何処までも追ってあげるよ。


 そして、今度は逃げられないように、

 大事に大事にちゃあんと仕舞うね。

 ワタシしか見えないように。

 ワタシの声しか聞こえないように。

 ワタシ以外に触れないように。


「カーーット! いやぁ、サオリン今日もいいねぇ!」

「迫真の演技で焦ったよ、サオリさん?

 ちょっと待って、やめ、うわあああああっっ」


 ワタシのカレを動けないようにしないと、ね?


 遠くで怒鳴る声が聞こえるけどよく分からない。

 気付いたらワタシは拘束されてなんだか真っ白な部屋にいた。


 ワタシは…?


「サオリさん、分かりますか?」


 サオリ? 誰?

 ワタシは……ワタシは、ワタシは?



 ◇◆◇◆◇◆◇



 いやあ、役に入り込みすぎて自分が分からなくなっちゃうなんて

 すごい役者魂だね!


 ねえ、きみはきみ自身である自信はある?

 きみを、きみとして決定付けてるのはなんだろうね?


 ふふっ、きみを、きみたらしめている(・・・・・・・・・)ものを、

 ちゃあんと知っておいた方がいいよ。


 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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