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黒猫の図書館  作者: あるる


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第32話 赤いクレヨン

 やあ、こんばんは!


 すっかり寒くなって来たね。

 そろそろ紅葉も始まって見頃になってくるのが楽しみだね!


 そうそう紅葉と言えば綺麗な赤や黄色だけど

 色って不思議だよね。


 その文化によって意味合いが違ってしまったり

 同じものの表現でも色が全く違ったりするんだ。


 例えば、日本は太陽を赤で描くけど、欧米だと黄色なんだ。

 不思議だろう?


 更にこの赤は危険の象徴であり、生命の象徴でもある。


 今夜はそんな「赤」に纏わるお話しを紹介するよ!



 ◇◆◇◆◇◆◇



 赤と一言に言ってもいろんな赤があるし

 その色自体は嫌いじゃないんだ。


 でも、赤いクレヨンは好きじゃない。


 赤いクレヨンはなんだか、気味が悪い。

 特に子供用の柔らかいクレヨン、その赤は、血か肉片のようで気持ち悪い。


 あの独特な触感がまた無理だ。

 ぬるっとしていて、くちゅっと潰れる……。


 手にべっとりとつく、あの感覚、立体を伴う色が血のようで

 しかも他の色さえも飲み込んで、「赤」が浸蝕していく……。



 無邪気な少年が悪意なく、幼稚園だったか保育園の床も壁も

 赤のクレヨンで書きなぐりまくっていたのが今でもトラウマだった。

 幼い子特有の崩れた動物が赤い涙を流し

 ありとあらゆるものが赤で、崩れて、嗤っていた。


 そう、狂気を感じるあの空間は、赤と嗤いで埋まっていた。


 消しても、消えきらず、壁に残るその様子は

 染みのように記憶に焼き付いて忘れられない。



 その少年は、赤いクレヨンが何よりも好きで、赤しか使わなかったらしい。


 たまたまボランティアでお手伝いにその施設にいた自分は

 むせかえるような油の匂いと

 掃除しても掃除しても撮り切れないクレヨン

 触りたくないのに、ぐにゅっとしたものに触れないといけない。


 涙目になりながら片しきった時には

 もう疲れ果てていた。


 ふと目に入った自分の手まで赤く、赤く染まっていた。



 それ以来、赤いものを見るとあの時の匂いと食感が蘇って来る。


 肉も、ペーパーカットで溢れた自分の血も

 油の匂いだった。


 ワタシもおかしくなっているのかもしれない。


 油のクレヨンが詰まっている、ワタシは消さないと……。



 ◇◆◇◆◇◆◇



 赤いクレヨンが、まさかあんな狂気を生んでしまうなんてね!


 赤は命や危険を表すこともあるけど

 衝動性、興奮、暴力性にもつながるって知っていた?


 そこに執着が追加されると……怖いねぇ。



 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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