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黒猫の図書館  作者: あるる


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31/105

第31話 隙間

 こんばんは!


 昨日は嫌な思いをさせてごめんね。

 お詫びに今日はオーソドックスなのに

 ちょっと意外な展開なお話しを紹介するよ!


 きみはドアの隙間とか、本箱の隙間って妙に気になる事ってない?

 そうそう、押し入れとか一番ドキドキしちゃうよね!


 今日はそんな、何気なく開いていた隙間のお話しだよ~!



 ◇◆◇◆◇◆◇



 お引越しの楽しみって何もない部屋に家具をレイアウトして

 全く新しい環境を作る事だと思うの。


 荷解きはちょっと面倒だけど、お気に入りの家具やライトを出して

 ちょっと奮発したレースの遮光カーテンに、落ち着く色合いのカーテン。

 部屋の真ん中にはローテーブルで小物を飾れるオシャレなもの。


 初めての一人暮らしだから、作って見たかった理想的な部屋を実現したんだ。

 自己満足でも私が幸せな私だけの空間。


「ふふっ完璧!」


 間取りを目一杯自分の好きを詰め込んだ、この家は文字通り私の城だ。


 今日は料理をする気は無かったので、近くのお店に買いに行って

 美味しいものを食べながら推しの配信を流す。


 全てに満足して、明日はベランダを頑張ろうと早めにベッドに入ったものの

 やっぱり興奮していたのか目が冴えて眠れない。



 参ったな~と思いつつ、ふとクロゼットが目に入った。

 隙間が開いている。


 絞めたよね?と思いつつもう一度閉め直した。

 うん、今度はバッチリだ。



 ウトウトし始めた時に、何か音が聞こえて、目を開くと正面の棚と棚のに人工的に開いた隙間がある。

 は?と思いつつ、眠かったので棚にバスタオルをかけて、ようやく眠れた。



 翌日、よくよく確認すると隣室との壁に一ミリほどの隙間があった。

 新築ではないはずだけど、リフォームが雑だったのかな?と思いつつ

 何もないよね?と覗くと…


 ()()()()()()()()()


「ヒィッ!」


 ほんの小さな隙間で、下敷きやファイル位しか入らなそうな隙間なのに!

 怖くなった私は隙間の間を埋めるためにルーズリーフや、クリアファイルを突っ込むと……


「ギャアアアッ!!」


 という悲鳴が思ったより近くで聞こえた。


 恐ろしくて、腰が抜けてしまったワタシの目の間で

 薄い隙間から、長い爪が、そして指がのそりと、ずりずりと這い出して来る。


 ソレは目から血を流しながら、ワタシの顔に爪を伸ばしてきた――。



 ◇◆◇◆◇◆◇



 いやぁ、想定外だよねぇ。

 そんな薄いとこからなんて、ねえ?


 でも、びっくりしたからって、攻撃しちゃダメだよね。

 何もしなければ、何もなかったかも、しれないのに。


 さあ、今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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