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黒猫の図書館  作者: あるる


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第2話 囁き声

 お、きみまた来てくれたんだ!

 嬉しいなぁ~。


 もしかして嵌っちゃった?

 分かる、分かるよー!


 怖いのってさ、ほんとひやっとするのに、終わった後ホッとしてクセになるよね。

 分かるよ~ だからホラーは止められない!


 じゃあ、今日はまた別のお話しを読んでみようか?


 この間のお話しを楽しめたきみならきっと喜んでくれるよ!



 ◇◆◇◆◇◆◇


 少年は暗い夜道を走っていた。

 それはもう必死に、何度も転びそうになりながら走っていた。


 どのくらい走り続けているのか、もう分からない。


 あまりの疲労に足がもつれ、転んでしまうが、振り返って()()を確認すると

 また必死に立ち上がって走り出す。



 なんでこんなことに……。



 少年の心の中にはそれしかなかった。



 それは30分ほど前に遡る。

 少年は友人たちと、公園で遊んでいた。

 住宅街にある公園で、公園の隅には小さなお稲荷様の社があって、近所の人たちには「お狐さま」と親しまれていた。


「なあ、あそこのお狐様の社、中見た事あるか?」

「お狐様の像があるだけでしょ?」


 小さな金色のお狐様の像があったのを思い出したながら返事をすると、友人は格好つけてチッチッチ!とやっている。

 ちょっとイラッとする。


「観察が甘いな~、その奥にキラキラ光る球があるんだ」

「へーちょっと見に行こうぜ!」


 早速友人たちと見に行くと、確かに奥の方に光るものがある。


「ヤマト、お前ケータイもってたよな?」

「あ、ライト?任せて!」


 ヤマトがスマホのライトを付けて中を見ると確かにキラキラと光るボールのように丸いものがお狐様の像の斜め奥に置いてあった。


「すげー!めっちゃキラキラしてる!」

「あれ、なんだろう?」

「分かんないけど、高そうじゃね?」


 なんとなく嫌な予感がして、ヤマトが友人を見ると早速友人は社の扉を開けた!


「お、おい、やめとこうよ」

「なんだよヤマト怖いのか?」


 図星だが、ちょっと悔しい。


「こ、怖くなんかないし!」

「オレはいやだな。ばーちゃんがお狐様は怒ると怖いって聞いたし」


 もう1人の友人が言うと、言い出しっぺの友人は意地になって、そのまま玉を持ち出して帰ってしまいそのまま解散になった。


 帰り道、ヤマトを変な声が追いかけてくる。


『嗚呼、ワタシの宝がない……宝はどこだ……返せ、返せぇ……』


 走れど走れど家に着かない。

 泣きながら謝る、ヤマトの声だけが空しく響いていた……。


 ◇◆◇◆◇◆◇


 いやぁ、怖いねぇ~怖いねぇ~。

 少年は帰れたと思う?思う?



 今宵はこちらでお終い。


 また次のお話しを楽しみにね!

読んでいただきありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
お稲荷様の社にまつわる禁忌がテーマの時点でで既に面白い! 子どもたちの好奇心が恐怖に転じていく過程にゾクリとしました。とくに「返せ、返せぇ……」という声が追ってくる描写は、自分も夜道を走っているよう…
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