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鬼常

「ちなみにお前たち、こいつの特徴と

弱点はわかるのか?」


「もちろんだよ、こいつは…」


白眉の問いに伏竜が答えようとしたが

横から一心が割って入り伏竜を遮る


「こいつは鬼常!狐がベースになってるのに

戦い方は素直で搦手が少なくって

単純にずっと鬼のように強い!」


「完璧じゃな。」


奥に鬼常がいるにもかかわらず

大声で回答する一心の精神に少し驚きながら

白眉は一心の頭を撫でる


「ていうか、死んでるやつ見るより

生きてるやつの方がでかくない?」


「百聞は一見にしかずじゃな」


何を隠そう鬼常は

体高、約1.5m。全長、約2mで

常人なら泣き叫んで逃げるレベルだ


「二人で一緒にやった方がいい?」


「いやぁぁ…1人でいいんじゃないか?」


悩んだ感じを出しているが

顔が悩んでる顔をしていなかったので

初めから答えは出てたのだろう


「なら、一心を先にやらせるわけには

行かないし僕が先に出るよ」


「え、かっこいい」


一心のつぶやきに心を躍らせながら

奥の鬼常にズカズカと近ずいて行く


「確かこいつの弱点は…」


伏竜が答えを思い出す前に鬼常が伏竜に勘づき

けたたましい咆哮で威嚇しすぐに突進してくる


「やっべ。」


伏竜はたった一言そう漏らすと

いつも白眉と修行している時のようにサッと構え

相手の初撃を見極め反撃を与える戦法を取る


「ぐるぁぁぁぉぉ!」


(おかしい、相手の距離は大体40mくらいなのに

僕から5mに近づくまでに、2秒もかかっている)


「ねぇ、白じい。あれ遅くない?」


奇しくも、一心は伏竜と全くおなじ疑問を持ち

白眉に質問する


「いや、魔物の中でも上の中くらいに

早い生き物じゃよ鬼常ってのは」


「え、待って、じゃあおかしくない?

白じいなら1秒もかかんないじゃん」


「わしが強すぎるんだって言っとるだろ?

そのわしの一撃をよけれるお前たちが

魔物ごときに遅れを取るはずないじゃろうが。」


一心が白眉の答えに唖然としていると

奥からズシン…と重いものがゆっくりと

倒れるような音が響いた


「ははは…勝っちゃったよ。」


息も切らしていない伏竜を見て

一心はさらに放心状態になってしまった。

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