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真実

あれから数日たったが、2人はどうしても

なぜか気分が乗らず修行にならない。


「まぁ、当然といえば当然じゃよ

もう、4ヶ月くらい毎日負けとるからのう」


確かに2人は成長しているとはいえ

めぼしい戦果もないまま4ヶ月も経過

していればやる気は徐々に失われていく


「白さんが強すぎるんだよ、なんで

4ヶ月間傷1つつけられないんだよ。」


「しかも、ハンデありのおじいさんにね…」


過去最高に落ち込む2人を見て

白眉は頭を悩ませる。


「しかし、修行を休ませたとて

結果は変わらんしなぁ」


白眉もなにか特別なことをして

強くなった訳では無いので地道に苦労

する以外で強くなる方法を知らないため

さらに悩み込んでいるところに

伏竜が話しかけてくる


「もういいよ、白さん。

4ヶ月やってもこの程度なんだ

旅に出るのは諦めるよ」


「魔物に殺されるくらいならこの村で死にたいわ」


「あ…」


2人がリタイアを宣言したところで

白眉は思い出したようにハッとした顔になり

すぐバツの悪そうな顔をした後2人に向き直る


「すまんなお前たち、魔物に勝てれば

いいってことを忘れとったわ」


「その魔物にも勝てないから

今こうして修行つけてもらってるんでしょ?」


「いや、今のお前たちなら魔物なんかに

負けるわけないわ」


すっかり忘れとったわ!と大きく笑う

白眉と対照的に2人はキョトンとする


「いやぁ、お前たちと戦うのが楽しくて

すっかり忘れとったが。

今のお前たちなら魔物なんかに遅れを

取るレベルはとうに超えとったわ」


「ねぇ、竜ちゃん。多分私今なら

あのじいさん倒せるよ」


「奇遇だね、僕もそう思ってたところ」


ヘラヘラと笑い続ける白眉に殺意を覚える2人は

いつの間にか憂鬱な気持ちはなくなっていた。


そして、魔物討伐をめざして

3人で村からそれなりに離れたところにある

森にやってきた。


「白さん、今の僕らでほんとに魔物に勝てる?」


勝てるとは言われたものの

勝てる気は正直あまりない


「心配すんな、そろそろわしに

一撃当ててもいいレベルになったんだからな」


「白じいが強いのか魔物があんまり強くないのか

これもうわかんないね」


わしが強いんじゃよと言い大きく笑う

そんな白眉を見てると二人の

不安な気持ちも少し軽くなっていく


「でも、魔物って言っても

強さに差があるんじゃない?」


「いや、まだ動物と呼ばれとった時は

種類によって大幅力の差があったようじゃが

魔物ってのはあんまり強さに差はないわ」


「てことは、卯詐欺と悪熊と戦うのも

大差ないってこと?」


白眉は何を今更と言う顔をしているが

2人はそんなこと教えてもらったことは無い


「あ、ただし、普通の魔物の場合じゃからな

パンドラボックスを使った魔物たちには

多少強弱はあるぞ」


「え、魔物にも欲の果てって適応されるの?」


「まぁそんなことは滅多に起こりえないからな

そういう奴らは魔人と呼ばれるようになり

大泥棒の側近として働いとるわ」


まるで、自分が見てきたかのように

語る白眉に違和感を持ちその件について

一心が訪ねるより早く白眉が口を開く


「いたぞ、こいつじゃ!」


「鬼常だ!」


白眉が声を張り伏竜もそれに続く


「あんまり美味しくないやつだ…」


既に魔物博士くらいの知識を持ってる2人は

出てきた魔物が鬼常で肩を落とした

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