第一話
第一話、新連載です!
かなり構想を考え込みました。
楽しんで読んでいただけると嬉しいです!
基本的に週末投稿で1週間に2話程度投稿していきます!
「えっ、なによ、これ 」
私はその時何が起きているか理解出来なかった。
私の目の前には血を流して倒れている死体があったからだ。
この時私は大きな事件の始まりを観測したなんて思ってもいなかった。
私はパニックに陥りそうな自分の精神を押さえつけた。
なんでこんなことになったんだろうか。
その事件の元凶は今朝まで遡る。
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私、真波はハヤユウ合衆国に属している離島、エトハ島に住んでいる。
私はこの島で女子高生を満喫している。
島と言ってもそこまで大きくはなく、人口は約4000人、高校の生徒は1学年50人程なので小さめの学校という感じだ。
だけど人があまり多くない分顔見知りもとても多く、毎日の学校生活がとても楽しい。
だがそんな日常も一変してしまった。
それは、早く起きて学校に行く準備をしている時だった。
(ウォーーーーーーーーーーーーン)
(ウォーーーーーーーーーン)
「!!!」
私は突然鳴り始めた不気味な警報音に、私は思わず飛び上がった。
「これは…ミサイル攻撃……? 」
まだ家族は誰も起きておらず、恐怖の中近くにあったスマホを手に取った。
「えっ…… 」
その時スマホから流れてきた映像は信じられないようなものだった。
「街が…燃えてる…… 」
その映像では激しく炎を上げながら倒壊する大都市のビル群と道端に転がる人の影が映されていた。
ほんとにミサイルが落ちたのかな?
私はその光景を信じられないまま唖然としていると、警報で起こされた家族がリビングに来た。
「今のはなんだったんだ!? 」
「真波は大丈夫か!? 」
お父さんの緊張した言葉で、私はやっと我に返った。
「うん、私は大丈夫 」
「でも本土の方が大変みたい 」
私はそう言ってお父さんにスマホを向け、その映像を見せた。
「なんだこれは」
「もうこの国は終わりなんじゃないか? 」
お父さんは真っ青な顔でそう言った。
ここまで真剣な表情のお父さんを見るのは初めてだった。
すると続けてお母さんが会話に入ってきた。
「今高校が避難所になってるみたいだから、急いで準備して! 」
そうだ、今は安全を確保しないと。
私は必要なものをありったけバッグにつめて、3人で家を出た。
私の通っている高校、波瀬戸高校に着いたのはちょうど9時頃だった。
この学校は、国際情勢が不安定なのも考慮して、シェルターのような作りになっている。
10メートルを超える壁が学校の敷地を囲っており、出入りできるのは正門だけ。
「ここにいれば安全ね 」
「こんなに高い壁があるんだし、万が一敵が攻めてきても越えられっこないわ 」
お母さんは安心したように言った。
避難所では人口が少ないこともあって、十分な物資を受け取ることが出来た。
体育館に荷物を置き、私はトイレに向かった。
やっと一安心して一気に緊張が解けたのだろう。
普段通っている学校なので近道をしてトイレへ行こうと考えた。
しかし、その判断がいけなかった。
普段人が通らない体育館と校舎の間の狭い隙間、1.5mぐらいの幅だろうか、そこを通り抜けて行こうとした。
そこで私は目撃した、事件現場を。
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こんなことがあって今私は死体の目の前にいる。
傷の跡からほぼ100%他殺とみて間違いないだろう。
他殺、この人を殺した犯人がこの島のどこかにいるということだ。
被害者はこの学校の生徒だ。
1つ上の先輩、学校では爽やかなイケメンとして人気が高かった。
でもなぜ殺されたんだ?
犯人は何か恨みでもあったのだろうか。
私の癖で、最初はいくらビビっていても、慣れれば好奇心が勝ってしまう。
ついなぜ?どうやって?と分析して考察してしまう。
あ、そうだよ、早く警察………
私はスマホを手に取って気づいた。
この島には警察などがなく、本土から時々警官がパトロールに来ているらしいがそれくらいだ。
だが今、本土ではもうほとんど国が機能していないだろう。
となれば助けてくれる人なんて居ない。
どうやってこの事件を解決するのよ!
ん?なぜ私は他人に任せようとしていたんだろう。
恐らくこの現場の第1発見者は私、こんな状況に置かれることなんてめったにない。
というかもう二度とあってたまるか!
仕方ないけど、この事件は"私が解決"する!
今日から私は女探偵だ。
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続く
ご覧頂きありがとうございました!
話を重ねるごとにおもしろくなっていくと思います。
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