みおちゃんを癒したい
「ただいま〜って誰もいないけど…」
おかえりって言ってもらえないと寂しいな
みおちゃんにはおかえりっていってあげなくちゃね♪
ロリコン兄さんから逃げるようにウチに戻り夕餉の支度に入る。
今日のメニューはハンバーグしっかりお野菜も付け合わせてフライドポテトも用意して…。
もちろんハンバーグはチーズinみおちゃんが大好きだと言っていた記憶がある
早速下ごしらえからいって見よう♪
去年の僕の誕生日にみおちゃんからプレゼントしてもらった僕のお気に入りフリフリのエプロンを装備しいざ戦闘体勢。
まずはハンバーグのタネから…
△
これで下ごしらえ終了♪
みおちゃんの帰宅するタイミングで熱々の夕食とお風呂を用意して置く。
みおちゃん早く帰ってこないかな〜
・・・
澪が家に帰ると居間から匂い漂っていた。
(いい匂い…この匂いはもしかして)
「ミオちゃんおかえりなさい!」
奥から聞こえてくる可愛らしい天使のような声。
「ご飯にする?それともお風呂?」
艶やかな長髪を揺らしながら、首を傾げる美咲。
「えっと、ただいま。それじゃ〜ご飯にしよっかな。」
「うん♪それじゃカバン持つね」
私、美咲にカバン預け一緒にリビングへと向かう、美咲がカバンをいつものところへ片付けて台所に向かい熱々の料理を皿へ盛り付ける。
「お疲れさま、今日はみおちゃんの好物のハンバーグだよ♪」
(やっぱり…ハンバーグ)
「美味しそう!」
私のために頑張って作ってくれた事が嬉しくて愛らしい
私の前に出されたハンバーグは美咲の手のサイズの小さなハンバーグ…。
美咲の作ったハンバーグはファミレスのハンバーグの半分くらいだ、ソースはデミグラスで中にはチーズがたっぷり入っていて形はハート形だ。
(カワイイ…。)
美咲が作ったハンバーグは可愛らしいし、美咲がハンバーグの種を作っている姿を想像すると小さな女の子がぺたぺたと粘土遊びしている様にしか思えない。
「みおちゃん、食べよう」
「ああ…うん、いただきます」
「召し上がれ♪」
澪は美咲のことを考えすぎるとボーッとする事が多いその緩み切った顔は人様に見せられたものではないだろう、一歩外の出るとクール系の美人なのだが美咲といる時はデレデレしている事が多い。
澪はハンバーグを食べ始める、ハンバーグをナイフで切り中からトロリとチーズと肉汁が溢れ出す、澪は一口サイズまで切ったハンバーグを口に運ぶ。
口の中に入れた瞬間、ハンバーグの肉汁の旨味が口の中に広がりとろける。
(うまああああ…)
「みおちゃん!」
美咲の作ったハンバーグの美味さに悶えていると美咲が話しかけてきた。
「ん?」
美咲がバタバタと澪のそばへやって澪に近づく
「ちょっと動かないでね」
ちゅ♡
「頬にソースついてたよ…って」
美咲が澪の口元についたソースを舐めとったのだ。
「あばばばばばばば」
澪がフリーズする。
「みおちゃんが壊れた!」
プシュー、バタン!
澪がその場で倒れてしまう。
「あ、みおちゃん!ミオチャーン!」
こうして二人の日常は今日も過ぎていく。