~ベリノアズの驚き~
お久しぶりです。
暇なときに書いてたので遅くなってしまいました。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
本文へレッツゴー!
魔王シェリアからもらったこの被検体、何と呼ぼうか。
身体は男とは思えないほどの華奢な体つきをしていてまるで、天使に魅入られた悪魔……いや、悪魔に魅入られた天使だ。
「ルシファーと呼ぶのは先代に失礼だ。ルシェロ……そうだ。ルシェロにしよう。」
彼のデータはとても貴重だ。
身体能力・感受性・頭脳などのいたるところのデータが取れるのだ。
元勇者・ルシェロはどのように育つのか見ものだ。
記録を採るのに人間が使っている”日記帳”は素晴らしい。
365日チャンと書けるのだ!
これを使い始めてから、記録を見直すのがたやすくなった。
___では早速。
___魔界暦6982年。6/28。新たな被検体・ルシェロを手に入れた。
彼は今はまだ蘇らせてはいないが、ネクロマンサーとして、彼がどのようになるのか見ものだ。
___6/30。ルシェロを目覚めさせることに成功。一段落といったところか。
彼の意識は無事戻ったが…
「蘇って一時間といったところか。瞳孔安定、呼吸安定、意識もそろそろ戻るか。」
そう思い、彼のほうを見ると、彼は目の前に立っていた。
普通は目覚めて5日ぐらいしないと立つのも……まして、歩くのもままならないはずの彼が、今目の前に立っている。
なんという奴だ!
今までの被検体とは素材が違うとはいえ、ここまでとは!
「君は自分が誰だかわかるかい?」
彼は私を見つめ、キョトンとする。
どうやら言葉などの類は記憶にないらしい。
これは今までの被検体と同じ。
「君の名は”ルシェロ”。私はベリノアズ。と言っても分からないか。」
私が諦め、背を向けたとき彼から……声が出た。
「ル…?」
なんと可愛らしい。これがあのデレデレ勇者?
「君は”ルシェロ”だ。」
壊れた人形とでも言った方がいいのか……。
彼は、何度も何度も私が授けた名を口にし、私を見てほほ笑んだ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
元勇者…思わぬ復活をとげ、ベリノアズに実験される事となった。
さてこの後どうなってゆくのか!乞うご期待!