1.熊のクマスケ
こんにちはっ!
いぇ~い!!
是非お読みください❗
「ねぇ、ママ?」
「ん?どうしたの?」
「くまさんはしゃべるの?」
「なんで、そんなこと言うの?」
「だって、真央ちゃんがっ。」
「真央ちゃんがどうしたの?くまさんがしゃべるのって言ったの?」
「うん。なんでわかったの?ママってすごいね。」
「いいえ。っまおちゃんはきっと冗談でいったのよ。」
「じゃあ、くまさんはしゃべらないの?」
「ええ。嘘に決まってるでしょう?」
「なんだ。ほんとにホントだったらくまさんとお話したかったのに。」
「そんなわけないでしょ。」
昔、こんな話を母とした。
ぼくは尚。神谷尚といいます。
年は小学五年で、男です。彼女はいません。
母は今、仕事でいません。父はとっくに他界しました。
(あんなクソおやじ、死んでほっとした。)
あぁ、えっと、今は家で算数の勉強中です。
おしえて?わかんないんだ。
そんなとき、ふと思った。
「くまさんは、しゃべるの?」
そんなわけない。母はそういっていたけど、果たしてそうか。
でも、確認する方法もないし…。
そんなとき、部屋にあった熊のぬいぐるみ、昔の親友だった「クマスケ」を見つけた。
「クマスケ…。君は、いつからここにいたの?」
クマスケは、椅子の上にちょこんと座っていた。
大きさは、学校の教科書一個分くらい。
伝わりにくかったかな。うーん、何て言えばいいんだろう。
僕は身長が150センチくらいだから、抱くとちょうど首からお腹くらいまでにおさまるくらい。
やっぱ、難しいな。
「クマスケ、今日は僕と一緒に寝る?」
僕が話しかけると、少し笑っているように見えた。
その日の夜、僕はクマスケとベットの中へと入った。
「クマスケ、君はしゃべるのかい?」
「…。」
「どーなんだい?って、何してんだ。僕は。」
僕はバカだな。そう思いながら静かに眠った。
〔次の朝〕
「んぁー。おはよう。」
「おはよう。尚。ってあんた。」
「ん?」
「それ、クマスケじゃない。」
母と話していた僕はすぐに自分の手元を見た。
「クマスケ!」
そう。僕はクマスケを抱いたまま、リビングに降りてきてきていたのだ。
「クマスケ。久しぶりね。まだこんなにふかふかなのね。」
「うん。昨日一緒に寝たんだ。」
「あらそうー。そうだわ。少し汚いから洗いましょう。」
「あ、おねがい。」
「洗っとくから、尚はご飯食べなさい。」
「うん。ありがとう。」
僕はそういって朝ごはんを食べた。
〔食べ終わり…〕
「ごちそうさまでした。」
「あー、食べたらお皿流しにおいといて。早く準備しなさい。」
「はーい。」
僕は自分の部屋に戻ってランドセルを取りに行った。
「いってきまーす!」
「はーい!いってらっしゃい。」
〔学校で…〕
「熊のぬいぐるみ?」
「そう。クマスケっていうんだけどね。」
「かわいい名前だね。」
僕が話しているのは一人の女の子。
名前は、村上七子。
兄弟のような存在で一日に一時間はうちにいる。
「でも、それ、大輝には言わないで。」
「もちろん。言うわけないよ。あんなやつに。」
大輝というのは僕をたまにいじってくる男の子。
もちろん、ここ(教室)にもいる。同じクラスなんだ。
「なぁ、尚。」
「なに?」
「ちょっと、相談したくてよ。」
「うん。いいよ!」
振り向くと大輝がいて、相談してほしいって、なんだろう。
「なぁ、尚。」
「どーしたの?」
何の相談だろ。
読んでいただきありがとうございました‼
またどうぞ。




