6 模擬戦2 陣夏出陣
長くなりました。単純に。
『勝者 伊山トリオ』
教員が冷たく、機械的に言い放った。
ステージである森林はペイント弾で別の色に染めあがっているところがすべてのモニターから見ることができた。
そんな森林が一瞬にして姿を消した。模擬戦が終わるたびに視界に映る殺風景な実習館。これはペイント弾など、戦闘の後を消し、後の模擬戦に影響が出ないようにステージを毎回フォーマットしているのだ。そのため、一時的に風景がなくなる。と言っても、その時間は10秒もないのだが、その時間は結構長く感じたりもする。召喚されていた間に流れていた風の音や、退屈しのぎになっていた風景なくなり、まずい唾が口中に広がる。それが暇な気分を促進させて、さらに退屈になる。
10秒も経たたないうちにステージである森林は視界に戻った。森林からさっきよりも霧が濃いようにでてるように見えるのは気のせいか、と内心で思っていたが、その思考はすぐに放棄した。
いや、そうせざる得なかった、が正しいだろう。
何せ、次は陣夏たちの出番なのだ。
大智と舞花が陣かよりも先に立ち、待機ルームに踵を返した。陣夏も同じように立ち上がってドアに向かう。このドアにはこの部屋と同じ素材が使われていて、模擬戦の銃弾はおろか、呪術でも破壊されない。
そのドアを開け、模擬戦を行うステージに足を踏み入れる。大智は初の模擬戦に少々興奮気味だが、模擬戦中に何かをしでかさなければ問題ない。
恐らく2人とも『召喚者』。陣夏は彼らが、何の召喚術が得意かはまだ知らないが、そこらのことはどうにかなるだろうと少し甘い考えを持って2人に追いついた。
その時、3人とライカがすれ違った。舞花が彼女の様子を心配そうに見つめる。3人は足を止め、彼女の後ろ姿を視界に捉える。
「ライカさん……」
舞花は思わず口を開いてしまった。彼女の声にライカが反応し、ライカは足を止めて舞花の方に言葉だけを向ける。
「……あいつ、強かった……」
ライカは弱々しく言った。彼女の言葉からは敗北感からくる悔しさが滲み出ていて、腹部を押さえている手とは逆の手の拳を握りしめているのが陣夏には分かった。彼女の拳は力の入れすぎと悔しさから少し震えていて、目からは涙がこぼれそうになっていた。
「勝ちたかった……」
「しょうがないですよ。相手は学年トップの人ですから」
舞花はライカを慰めようと相応の言葉をかける。が、舞花の内心は不安だった。自分も敗北するかもしれない、そうなることを考えればライカのことは他人事では済まされない。
「ありがとう……。だけど、舐めて戦うのだけは止めておきなさいよ」
ライカはそう言って、足を再び動かした。
○
「陣夏、鈴樹さん、頼みますよ!」
「任せとけ! 瀬々嶋、お前もな!」
「俺は役に立つかは分からんが、善処しよう」
3人が声を掛け合い、その後に自分が得意とする『召喚術』の術式を言い合った。陣夏が言ったときは2人は驚倒した顔だったが。
本来、自分の得意とする術式のことについて言い合ったりするのは、国が自分の国の戦力を他国に言うのに等しく、プライバシーにかかわる。なので、『術者』の間ではタブーに等しい行為とされている。模擬戦だからと言って自分の中身をさらけ出すような行為をしなくてもいいのだが、これから長い付き合いをする『友達』として3人は言い合ったのだ。
それから3人は教員から小型の無線機を受け取り、対戦相手と向き合う。その対戦相手はあの男子生徒だった。舞花は胸の中から湧き上がるものがあったが、無理矢理飲み込んだ。
「さて、楽しませてもらおうか、瀬々嶋 陣夏君」
男子生徒が粘りついてくる声を発し、陣夏を笑みの籠った顔で睨みつけた。その顔は陣夏には不気味としか感じることができなかった。2人の間に湿った風が吹き、鼻の神経をくすぐる。陣夏はそんな彼の挑発に反応はしなかった。が、代わりに気になること1つだけあった。別にどうでもいいことなのだが、何故かこの時にそれを処理してしまいたいという思考が生まれていた。
「お前、名前は?」
「は?」
陣夏の唐突な質問にその生徒は呆けた顔とそれ相応の声を出す様となった。陣夏はその顔と声を聞くことができ、どこかスッキリとした気分になっていた。舞花もまた然りだった。大智はこの生徒とあまりかかわりがないため、黙ってその様子を見入ることしかできない。
陣夏はこの男子生徒の名前を未だに知らなかった。この金髪で、スタイルがよく、モデルにでもなった方がいいのではないのか、と思わせる性格の良さそうなこの生徒の名を。
見るからにこの生徒は日本出身ではない。少なくとも日本人同士の子供ではない。金髪や日本人独特の顔ではないところからなどから、それは誰でも推測できる。あくまでも確率的に、であるが。
「ああ。そういえば自分の名前を言ってなかったね。僕だけが君の名を知っているのでは理不尽だからね」
陣夏と対峙した時は、いつでも上から目線を忘れないこの生徒。やはり第一印象を大きく見せるためか、と内心で判断した陣夏。
「僕はエレク・ヘイズ。もちろん、外国出身さ」
陣夏は彼の名を聞いて、眉がピクリと動いた。陣夏は彼の名を見たことがあった。
クラスを確認した時に見た、あの『生徒会役員候補生』張り出しの紙の中で。
エレクは2人の女子生徒を引き連れ、踵を返した。その顔は勝利を確信したような顔で、微かに陣夏のことを笑っているように見えた。陣夏は濃い霧の中、彼らが消えていくのを見たが、その時には彼もまた、踵を返していた。その後、エレクは陣夏の後ろ姿を見遣り、呟くように吐き捨てた。
「次の犠牲者は、あいつか……」
そして、エレクは口元を不気味に歪めていた。だが、陣夏はそれを知る由もなかった。
陣夏は舞花と大智の後ろ姿を追いながら足を進める。霧は濃くなるばかりで晴れる気配はない。陣夏は1つの溜息をつき、彼らに追いつく。彼らの顔は既に切り替わっており、簡単な話題で話しかけられる様子ではなかった。尤も、そんな話題を出す気は毛頭ないが。
「ところで、どういう戦法で行くんですか?」
大智は顔を傾げ、考え事をするような姿勢をとった。その様子から舞花は悟った。
「……まさか、考えてない?」
「そ、そんなことは」
「考えてないんですね、鈴樹さん?」
舞花は大智が言おうとしていたことを掻き消しながら冷たく言い放った。彼女の言葉にはかなりの威圧が含まれており、大智はすっかり彼女に言い負かされた様子で、肩をすぼめていた。そして彼女は笑みを浮かべている分、さらに怖い。
「…………はい」
舞花の頬が引き攣った。それが分かった瞬間、さらに恐怖を加速させた。大智は限界まで肩をすぼめ、必死にその威圧に耐えていた。陣夏はそんな大智を不憫がった。陣夏はそんな2人を見て退屈しなかった。そして、舞花が即席の作戦を提示する。
「いいですか? このチームには前衛にしか回れない方しかいません。それを生かし」
間を置き、その間に舞花は深呼吸をする。そして、欠けていた分の言葉を紡ぐ。
「力押しで行きます」
「それ、作戦じゃねぇな」
「だね」
陣夏が冷静に突っ込み、大智がそれに合意する。すると、舞花の頬が赤くなり、ぷくりと膨れ上がりそうな趣がその場に流れる。
だが、ほかに作戦が思いつかなかったので力押しで行くこととなった。陣夏にとって不本意なものだった。だが、下手に介入せずに、この作戦で行ってもらったほうが自分にとっていい結果をもたらすかもしれない、と彼は判断した。
「じゃあ、みなさん、散開です!」
「了解!」
「おう」
舞花が叫ぶように言ったとともに、3人はそれぞれ散らばる。前方に左右。
陣夏は前方に向かうこととなっていた。陣夏は息を殺して地面を蹴り、自分の体に加速をかける。べた付くような空気をその場に置き去りにして進撃する。風の傍を彼が駆け抜ける。通常とは逆の立場になっていた。
「術式が監視されていることもない……か……」
恐らく誰も見ていない。ここなら、自分の能力を行使しても正体が暴かれる可能性は低い。術式の流れを見る者もいない。それでも見ている者がいたとすれば、その者には自分の正体を隠し通せるものではない。その者になら自分の正体が暴かれても仕方ない。
陣夏は自分でも呑気と思える思考を止めると、自分の術式を行使することを決めた。
彼は、恐らくこの学園の中で、少なくとも1年生の中では自分だけが使えると思われる技、『鷹の目』の術式を脳内に展開した様子を想像した。
術式の展開には2種類の方法がある。
1つは脳内詠唱。
もう1つは想像詠唱。
ほとんどの者は前者の方法で術式を発動させる。
が、陣夏は後者だった。
彼の目がゆっくりと閉じられ、この世界が視界から消え去った。
その時、彼の脳内ではこの実習館の全貌が術式によって構築されていた。木々の間をすり抜け、風のように早く、音楽のようにステップを踏みながらジグザグに移動していた。
目を閉じて恐るべき速度で前進しながらも木々にぶつからないのは、この部屋の構造(形)、オブジェクト(物体)、生命反応(熱源であるが)、を一瞬のうちに術式として吸収し、把握しているからである。
この『風景召喚システム』は陣夏にとって好都合なものだった。
このシステムは何度もフォーマットされるが、その度に森林の木々の位置や形が変わることがない。それ故に、ずっと対象の空間を見ているだけで脳内にその構造や物体などの位置が脳内で術式として吸収されるからである。
言ってみれば、陣夏はこの授業の間、術式を展開している自分を想像し、ずっとこの風景を術式として吸収していたことになる。
だが、エレクや2人の女子生徒の位置だけは、この瞬間も移動しているし、それよりもこの模擬戦にしか彼らはいないので、ほかの物体とその体から出ている熱を比べることで位置を割り出している。
言ってみれば『100%ではない不確定な物体』となる。推測の域の物だ。
陣夏は『鷹の目』で割り出した熱源のもとへと向かう。北西200メートルの位置をその熱源は移動中だった。陣夏は僅かに進行方向を西側(陣夏から見れば左方向)に修正した。彼は目を開き、脳内で自動 拳銃を持った自分の姿を想像し、右手に黒き鋼に包まれた物体を召喚する。
陣夏は森の中を駆けながら拳銃のスライドを引き、銃身に銃弾――ここではペイント弾だが――を送り込んだ。ハンマーが引かれ、即時発射ができる形となってトリガーに指を掛ける。
彼はそのままその場に突っ込む。
その場まで約30メートル。
その場には2人の女子生徒が対峙しているようだった。舞花と敵チームの女子生徒だろう。熱源では敵味方が識別できない上、近ければ1つの物体として見えることとこともある。
だが、それにしても舞花と女子生徒の移動が速い、と訝しい思いを抱いた。自分のことは置いておいて、自分よりも移動速度が速い奴はそんなにいるとは思えない。
『鷹の目』を使っていた時は出会い頭だったのだろう、今は距離を取とってお互いに銃で撃ちあっている。その周辺の幹にはペイント弾が付着しており、かなり激しい銃撃戦があったことを物語っている。とても高校生とは思えない、本物の戦場にいるように感じ、唾が無限に湧き出てきた。陣夏は肌に張り付くような感覚を跳ね除け、そのままその場に突っ込む。
陣夏は残り10メートルのところで左腕を振り、仕込んでいたワイヤーアンカーを展開させる。アンカーの先の物体は2人の銃撃戦の先にあった枝に引っかかり、その枝を軋ませて騒めかせた。舞花と女子生徒は闖入してきた音とワイヤーに思わず周囲を警戒した。
陣夏はそのまま足を浮かせ、左手に力を籠めてその場に突入した。
舞花はエレク側のチームの女子生徒の姿を見るなり、右手に召喚していた自動拳銃のトリガーを無意識に引いてしまった。その弾道は逸れ、女子生徒の隣にあった木の幹に着弾する。舞花はその瞬間、舌打ちをするかのような表情を作ってコンマ数秒の無駄な時間を作ってしまった。それが敵に隙を与えることとなってペイント弾を撃たれる。反射的に木の陰に身を隠し、ペイント弾をやり過ごした。
敵側の武装が分からない以上、少しの間は行動を起こさずに敵の武装の種類だけでも特定する。自分は中学の時からのスタイルである『二丁銃』だが、相手はどんな武装かわからない。連射しているところから見て、サブマシンガンだろうが、アサルトライフルの可能性もある。面倒な相手と戦端を開いてしまった、と口の中に苦い唾が広がる。
木の陰から応戦する舞花。自動拳銃はセミ・オートマチックなのに対し、サブマシンガン、アサルトライフルはともにフル・オートマチック。一度ずつ引き金を聞かなければならない物に対し、引き金を引き続ければ弾がなくなるまで発射し続けるもの。火力でも性能でもサブマシンガンやアサルトライフルに軍配が上がる。舞花はそのことを2年前にその身に思い知った。
何度もトリガーを引き続けるうちにマガジンからペイント弾が消え失せ、空になったマガジンを投げ捨てる。
透かさずマガジンを召喚し、拳銃に叩き込む。左手に握る拳銃で応戦に夢中で、右手の拳銃にまで意識が回らない。
舞花は気持ちの面で圧倒的に相手に圧されていた。その時、ライカの言葉が脳裏を過った。
『舐めて戦うのだけは止めておきなさいよ』
改めて知った、戦場の感覚。今はペイント弾だから死なないが、これが本物の銃弾だったら、体に一発でも受ければ死ぬ可能性がある。それを考えずにこの模擬戦を行ったため、自分の甘さを知った。
だが、彼女はまだ死んではいなかった。
気持ちも。もちろん、体も。
彼女が木の陰から飛び出そうとした瞬間、
目の前を一本のワイヤーが通り過ぎ、間を空けずに木々が揺れて騒めいた音が鼓膜の中で木霊した。銃のグリップを握り直し、空になった左手の拳銃に新しいマガジンを突っ込む。
そして、銃撃戦の間を1つの影が通過し、数発のペイント弾を撃ち散らして周囲をペイント弾の色に染め上げた。その影は舞花にはっきりと見え、安堵の息を吐かせた。唾に味が変わって、彼女は木の陰から飛び出した。
木ので枝への着地が成功し、刹那の間で安堵の思いに浸っていた。だが、あの男子生徒、エレクはいない。そのチームの女子生徒。だが、頭数を減らしておくのは戦いの基本だ。
戦いは『質』より『量』。
たまに例外も存在するが、基本はこの通りだ。
どんなに修羅場を乗り越えてきた屈強な戦士でも、どんなに洗練された兵士でも、どんなに強力な兵器でも、数が少なければ叩き潰され、その圧倒的な数に呑み込まれるだけだ。それを知らない先祖は第3次世界術式大戦で痛い目に合った、と『師匠』から聞かされた。
陣夏は枝から飛び降り、湿った地面に着地する。湿った地面は雨が降った後のように固く、足跡が穿たれることはなかった。
陣夏は久々に召喚した自動拳銃を両手で構え、敵チームの女子生徒を息を殺しながら探す。湿った地面からは霧状の水滴が鼻の神経をくすぐる。先ほどの応戦から見て、女子生徒の主武装はサブマシンガン。それも厄介なことに、装備の換装でアサルトライフルやスナイパーライフルとしても使用できるものだった。あの女子生徒がそのことを知っているかどうかは分からないが、使用されては歯が立たない。
陣夏は木の陰に身を隠しながら前進、その先の木の陰で『鷹の目』を使用した。脳内で展開される術式。その術式はこの森林を脳内で構築し、脳内でステージを浮かび上がらせた。この先にあの女子生徒が隠れているのが分かった陣夏は、『鷹の目』を終了して銃口をその方向へ向けた。
そのままおもむろに、足音を殺して生徒に近付く。
その刹那、その生徒が気配を察知したのか、こちらを振り向いた。陣夏は背中に冷たいものがはしるのを感じつつ、トリガーを絞りながら木の陰に移動する。その間、目の前を生徒が放ったペイント弾が通過していく。陣夏は紙一重でそれらを避けていき、木の陰を盾にする。
一息つき、拳銃を向けようとした瞬間、目の前にペイント弾が迫ってきたのが分かった。
陣夏は息を呑み、奥義『封解』を使用した――――。
自らの脳の一部を無理やり演算に使用し、世界は彼の脳以外遅くなったようになった。何度使用しても慣れない。
世界が止まったように見え、自らの動きもおもむろになる。
スローモーションのようになり、銃弾の軌道が見える。
ゆっくりと迫る銃弾。陣夏は僅かに首を横に倒し、最小限の動きを取る。
ペイント弾は彼の頬を掠めながらゆっくりと通過し、そのまま木の幹に向かう。
そのまま幹に着弾し、陣夏の頭の後ろで大きく広がった。
陣夏は一瞬の間だけ息を延び、『封解』を解除して地面を前転しながらその場から離れる。そのまま『鷹の目』を使用し、銃弾が放たれた場所に意識を集中させた。術式により構成された脳内の森林は自由に拡大が可能だ。そのまま自分の位置からその先の場所を拡大させる。
2つの熱源。これが銃弾を撃った者で、そこへ向かうもう1つの熱源。これは恐らく、大智だ。
ここから100メートル先か……!
陣夏は拳銃を構えたが、当たらないのは予想するまでもない。陣夏の射撃能力のなさは自分でもとっく昔から承知済みだ。
陣夏は耳元の無線機に手を当てた。
「こちら瀬々嶋。全員、聞こえるか?」
『……聞こえてます』
『なんだよ?』
「敵の2人は発見した。1人は舞花周辺、もう1人は大智周辺」
『それがどうなさったのですか?』
陣夏は時計を確認した。舌打ちをするのを舞花と大智は聞いただろう。大きく舌打ちをしてその時計を睨む。
残り時間はあと約5分。
「時間がない。1人につき1人しか撃破できんだろうな」
そして俺はエレキを発見できていない、と内心で付け加える。
『要は1人で1人をぶっ潰しゃぁいいんだろうが!』
「そういうことだ。以上」
陣夏は短く言い終えると無線機のスイッチをオフにし、一息ついた後、エレク捜索に集中することにした。彼はかなりの強者だ。今まで『鷹の目』でも、熱源を5つしか発見できなかった。1つは自分。もう2つは舞花と大智。もう2つは敵チームの女子生徒。
陣夏は再び小さく舌打ちをし、奥歯をかみしめた。
なぜ、彼を発見できないのか。そのことに陣夏は疑問の念を抱いた。
徐々に濃くなっていく霧。最初の試合ではこんなに霧はなかった。
「……そういうことかぁ……」
陣夏は単純なことを見落としていた自分に苛立ち、大きく溜息をついた。その後に舌打ちをして、口元が引き攣った。陣夏は彼を見つける糸口を掴んだ代償は大きかった。
残り時間、約4分――――。
毎回、クオリティが低いですね……。今頃ですけど。しかも完結してないとか……。次回で完結する……と思います。すいません!
あと、もっとクオリティを上げるように頑張ります!
エレクの名前が変更されてなかったので変更しました。エレク・ヴィントからエレク・ヘイズになりました。すいません。