嬉しすぎる寝不足!
ワールドカップは日本が勝った!起きてて良かったぜ!
学校につくなりハイタッチしてくる変にテンションの高いクラスメートたちと、それを白い目で見る落ち着いたヤツらの温度差と言ったら…。
眠いの越えると、何かテンション高くなるんだよな。何でだろ。
「いえーい!」
「いえー…って、一城クラスちげぇだろ。」
「せな事言うていいん?合格者いなかったらしいやん。残念やったなぁ。あぁ!代わりに日本代表が勝ってくれたんやね。」
「いや、俺の合否は日本背負ってねぇから。しかも」「グレープおかえり!わざと不合格になったんだってね!」
ワールドカップで盛り上がる中、蜜柑と一城だけ俺の不合格を喜んでる。
俺
グレてもいいですか?
侍ジャパン勝ってくれてありがとう!日本に生まれて良かったぜ!
これ以上落ち込まないように、不合格に喜ぶ二人をシカトした俺でした。
げ。まだチャンスがある事言うタイミング逃した。ってか言ってやんねぇし!
侍ジャパン感動をありがとう!マジ、カッコ良すぎ!サッカーやりたくなってくる俺って単純?
「もーろっこしっ!」
「おう。栄芽じゃん。」
「サッカー見た?今テンションやべぇんだけど!」
入り口で喋る俺ら。
「ンヴン!入り口邪魔やねん。通行の邪魔や。」
「おっと、ワリィな!」
一城の言葉を聞き素直に退く栄芽。
「ちょおこっち来い。」
スゲー勢いで一城に男便に引きずり込まれる俺。華奢な腕にこんな力あったのかよ。
「あいつ、ヤバいで。」
「は?栄芽が?まさかー。」
俺が軽く茶化して一城を見ると、目が笑ってねぇ。コエェ!
「まぁ、見極めんのは紫庵やから。ほなな。」
突き放すような言葉を吐き捨てて、爽やかに便所から出られても。けど、格好がつくのは我が校のアイドル望月一城だからだろう。
ヤバいって何が?
『マワシモン』
その文字が頭の中でぐるぐるぐるぐると渦巻いていた。