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ジブンミチ  作者: shiraha
17/25

今年の合格者は…

1日で結果が分かるなんて、心臓が持たねぇよ。



「それでは、今年の飛び級合格者は…」



…溜めが長い。



「合格は無しです。」


そういうオチっすかー!?いや、オチとかじゃねぇよな。



「えー?俺暗号全問正解っしょ。」



「おい。栄芽黙っとけって。」



ハズいヤツ!



「確かに全問正解でした。しかし、試験内容だけで判断してませんので、合格に値する人物はゼロになりました。」





ガタッと音がすると思ったら、繰越が無言で教会から出ようとしていた。しかし、学年主任が穏やかにソレを止めた。



「繰越くん。まだチャンスは有りますよ。」


「これ以上理解不能な試験は受けたくありません。失礼します。」


「繰越くんには期待してたんですが、残念ですね。」



また席に座る繰越。思いきりコントロールされてるし!



「本日はここまでとします。いつ、チャンスが訪れるかは分かりませんので注意して下さい。」



そして受験者は教会を出た。



「しっくりこねぇな。」



「そーそー。あの先公の喋り方ロボットっぽいし。なんなわけ。」


「あまり悪口言わない方がいい。スパイがいるかもしれないぞ。」


「だはっ!繰越映画の見すぎだし!なー、諸越ー?」



「…やべぇ。俺も全部が敵に見えて来た。」


「『本日はここまで』らしいじゃん。二人とも考えすぎだって。」


このお気楽思考何処から来んだよ。…そうでもねぇな。栄芽はさっきから人差し指の爪と親指の爪を弾いて鳴らしてる。そりゃ、満点で不合格ならだれでもイライラするわな。



「授業ダリーな。」



「諸越も思った?俺も!」



「はぁ。やる気出ないな。」



まさかの繰越のやる気出ない発言。「俺は出る」って言うと思ってた。みんな脱力感を感じてるらしい。



「俺らの出会いを祝って!ゲーセン行こうぜ!」



「ゲーセンかよ。たりぃ。」



「一番補導されやすい場所に行くとは…。貴方、栄芽といいましたか、やはりバカとしか言いようが」



「行こーぜ!」



「人の話は最後まで聞け!」



「あ。繰越がキレた。」



キレた繰越に驚きつつ、栄芽の後に続いた。学校の代表になろうとしてる俺らが、今はサボろうとしてる。



紙一重ってこんな感じ?



栄芽の行く道は、まるで猫の通り道で冒険してるみてぇだった。童心に帰るっての?そんなワクワク。

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