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ジブンミチ  作者: shiraha
10/25

まさかまさかの!


「俺、大阪に住んだことあらへんのや。」



「は?」



「間抜けな顔やなー。傑作や。」



朝会ってすぐ言われたら、こっちも寝ぼけてるし「は?」ってなるに決まってる。



「間抜けで悪かったな。お前はキメすぎてて逆にキモいわ。」



「アイドルやからしゃーないやん?」



あれ。話しズレてる気がする。



「大阪がどったらっつーのは?」



「俺の関西弁は独学やっちゅー話しや。」



「ふーん。で?」



俺は遅刻しない為に競歩した。一城は女の子たちに手を振ってる。俺も振ってみようか?


「…ばかばかしい。」


「俺の最大の秘密なんて、高く売れるんやで。特に新聞部なんかに言うてみ?焼きそばパン1年分は貰えるでぇ。」



俺はやっと靴を履き替えた。



「さっそく売ろうっと。」



「お前マフィアならそっこう死んでるやん。」



「意味分っかんねーし。俺、普通の男子学生だから。」



俺は走って教室に向かった。普段なら一城が付きまとうはずなのについて来なかった。



教室に入って、真っ先に飛び付いてくる蜜柑が今日は席について静かにしていた。



「はよ。」



「…。」



無視かよ!



「蜜柑!朝っぱらからシカトすんな。」



「…裏切りもの。」



冷たく冷酷に言われた。すぐに周りのクラスのヤツらが俺を囲んだ。



「スゲーな!諸越飛び級受けんだって?」「希望の紙提出したんでしょ?」「先輩になるんだな!」



「ちょ、待て。俺まだ出してねぇって。どうなってんだよ。」


俺は昨日入れたはずの机の中をあさった。



「…ねぇ。ねぇよ!」


いや、昨日理事長室の前でユーターンして…。して…?それから見てねぇよ。教室戻らないで帰ったし。てことは、ユーターンする時落としちゃったってパターン?


「はい。皆さん席について下さい。昨日、諸越くんが飛び級の試験にエントリーしました。拍手しましょう!」


パチパチパチ…



蜜柑の視線が痛い。てか、出したの誰だよ!


「ちなみに、理事長がドアの前で拾ったそうですよ。「恥ずかしがりやね」と笑っていらしました。」



「マジかよ。」



「グレープなんて、受かんないわよ。」



蜜柑が怖くなった。てか、一城の朝の変な言動もちっちゃい嫌味なのか?嘘なのかよ!



「試験は、3週間後ですからね。」



内容知らねぇし。仕方ねぇから薔薇色の恋先輩に聞くか。



俺の知らねぇところで運命は動いていた。

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