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part49

フィンは策略の天才でした。リリアの持つ知識で作る戦略よりもずっと高みの場所で作れれた、芸術とも

呼べるであろう技術です。敵兵の数は次々と減って

いき、骸が形成されたかと思えば、完全な再生をされ記憶補填されないように燃やし尽くしました。


レイチェル「今回も大量に出たわね」

フィン「想定内ね。ぼくはヤマネ様のためにいなきゃ

    いけないし、責任重大だよ」

ジル「………面白みがない」

フィン「はいそこ!特にジル!我儘言わずにちゃんと

    やりなさい!」

ジル「こんなあっさりと…今までの苦労は一体全体…

   何だったんだ?」

リリア「分からない…この方法を取ってもうまく

    いかないと思っていた私が1番理解できて

    いないのよ」


灰が風に乗って飛んでいきます。空気がナンスの鼻につくと、鬱陶しそうに手で払います。ナンスにしては珍しく、何も言いません。いつもは嫌味でたくさん

埋めるのに、不完全燃焼らしいです。


ナンス「簡単に戦争やめれたら苦労しないんだよな。

    疼きが止まらない」

カルラ「…さようなら、動物さん」


カルラは悲しげに火にくべました。仲良くしたかったのでしょうか?敵であっても敬意をはらうカルラに、メアリは寄り添いました。


メアリ「大丈夫よ。もう少しで終わるはずよ。もう

    無理はしなくていいからね」

カルラ「レイチェルも無理してる?」

レイチェル「私?私はもうクタクタよ」


レイチェルはカルラをそっと抱き上げます。カルラはレイチェルのふくよかな胸に顔を埋めます。まるで母と娘のようです。ジルはその傍らで急に座り込み

ました。足元には誰のものでもない陣が貼られて

いました。これが何を意味するか、変な汗が出るほど焦ります。


ジル「反応できなかった…?」

メアリ「ジル!!」


ジルとメアリは石の欠片のように砕け散りました。

レイチェルはカルラを抱えて早急に離れます。

ナンスはフィンに連れられて陣から足を離しました。


カルラ「お、お母さん!」

レイチェル「ダメよカルラ!」

カルラ「待って!待ってよメアリ!」

フィン「カルラ『戻れ』」

カルラ「…!うわ!」


フィンの手元にカルラががっしりと掴まっています。

カルラは抵抗するものの、全く離してくれません。


ナンス「なぁこの魔術、俺らが知ってる式じゃない。

    アイツらやりやがったな…?」

リリア「破壊しなくては…」

フィン「いいえ、得体の知れないものを触ったり

    したらわたしたちも崩れるかもしれない。

    相手がその気ならぼくたちも逆のことを

    すればいいと思う」


フィンはジルの愛刀を取り込みました。その閃光は

陣の力を封じ始めました。陣は段々と縮まって

きました。しかし、陣が縮まる代わりに伸びたものもありました。もう無能ではないと言うように。

それは魔力でできた半透明の腕でした。


カルラ「フィン!」

フィン「くっ…!裏を裏返したか!」

リリア「………」


リリアはその場を離れました。


レイチェル「はぁ?!敵前逃亡?!」

ナンス「いや、アイツならこっちの方がいい!アイツ

    は戦闘向きじゃない!俺ら全員が死ぬくらい

    なら、少しでも記録を保持したやつを生き

    ながらえさせる!」

フィン「…お嬢様がそう判断するなら従う!」


激しく息を吸って吐いて走るリリア。顔は恐怖で

いっぱいです。


リリア(フィンさん!!貴女はどうして私をあの場所

    から突き放したの?私は…皆んなの力に

    なれないってこと?)


         私だけなの?


     このままじゃ私のせいで死ぬ?


      私が役に…役に立たない……


   『真実』がないなんてそんなことある?


          じゃあ誰?


    フィンさん、この一年で変わったことが

        たくさんありましたよ


       足は今どこを向いてるの?


          時間って早い


    私が未来を連れて来れなくなってから

       随分と時間がかかったな


          …あれ?


    じゃあこの世界はお母様のものだとして


     なぜこんなにも報われていない?


     あのヒトが言っていたお母様は、

        文字通り世界最強


     どうして……上手くいってない?


リリアはなかったはずの穴にどんどん落ちていく。

空がよく見える。耳につんざく何かが割れる音。

何回鳴ったかは覚えていない。

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