part23
『神の子』の勧誘は、様々なものを敵に回しそうに
なり、メアリ自身もあまり好きではない環境に
長居したくなかったため、諦めてしまいました。
リリア「うーん…それで今、こうやって私のところへ
話に来たのね、メアリ」
メアリ「そうなのですよ。お姉様、何かいい方法は
ありませんか?」
リリア「宗教においては何を信仰したりしてもいい
ことにはなってるけれど、そこの価値観の
違いを認めることは難しいし、何を基準
として『人様に迷惑をかけた』といって
罰することなんて、もっと難しい問題。
だから、メアリがその子を無理に勧誘する
ことはできないし、やった所で、私たちに
宗教的な因縁は一生ついてくる
でしょうね。今は手を引く方がいいかも」
そう言われてしまったメアリは完全に諦める事に
なりました。
ですがメアリはそこで終わりませんでした。
メアリ「では別の仲間になりそうな者を連れてくる
事にしますわ。それなら、お姉様が気に
なっている者などはいらっしゃるのですか?
私が今度こそ連れて参ります!」
意気揚々とした態度で、メアリは言いました。
リリアは少し悩みました。
リリア「そうね…私は基本的に外に行くわけでは
ないから、あまり分からないのよね…
力になれなくてごめんなさい」
リリアは申し訳なさそうな顔を浮かべて、メアリは
慌ててリリアに言います。
メアリ「そんなに気にせずに良いのですよ、お姉様!
そうなったら私が探すだけですから。
お姉様にはいつも感謝しています!
これくらい気にしないでくださいな」
リリア「ありがとう、メアリ。それとね、差し出がま
しいけど、勧誘のついでに雷の国へ行って
きて欲しいのだけどいいかしら?」
メアリ「もちろんですわ、お姉様」
こうしてメアリは、雷の国へと向かいました。
雷の国は荒野地方と砂漠地方で別れており、
それぞれにあった暮らしをしていました。
砂漠地方は砂や草で固めたレンガのような石を使った建造物、荒野地方では草や木でできた風通しの良い
造りの建造物が建ち並んでいました。
そして何と言っても、この国の特徴は巨大な市場
です。ここでは毎日、様々なものが売り買いされて、商業の中心地となっていました。
メアリはそんな市場の一角で、果物の飲み物を飲んでいました。
メアリ(相変わらず活気で溢れてるわね。ヒトも
すごく多いし、ここの管理が1番のお姉様の
仕事の割合よね。あの仕事量と資料たちは見
ただけで吐きそうだったわ…)
メアリはそんな傍で、リリアのお使いをこなします。
メアリ「まず12画の5番町のお店ね。
ここのお店の管理状況を見るのね」
メアリは12画の5番町の店、食料品店『オーサの店』に向かいました。
オーサ「いらっしゃーい。今日は何が欲しい?」
メアリ「店の管理状況を見に来ました。調査をしても
よろしいですか?」
オーサ「抜き打ち審査ってことかい?因みにアンタ、
名前はなんていうんだい?」
メアリ「メアリ・ベルナエルと言います」
オーサ「へぇ、そんなお偉いさんがわざわざ調査に
来るなんてな。こりゃ驚いたわ。ワッシは
何すりゃいいんだ?」
メアリ「売っている商品の衛星評価及び、店舗の
劣化状況を確認するだけなので、
これと言って要望はありませんので
ご安心ください」
オーサ「そりゃ楽で助かったわ。じゃあ今のうちに
茶でも用意するか」
数時間経って、メアリは調査を無事に終えて、
少し商品を買ってから店主に質問を投げかけました。
メアリ「オーサさんは何かしらの噂などで、とにかく
強いヒトとかを聞いたことありますか?
頭が良いとか、喧嘩が強いとか」
オーサ「あー例の『剣士』のこと?アイツには会った
ことあるけどよ、ホント血の気が引いたって
もんよ。何か、なんて言うかこう…ただただ
怖いって感じたな。剣で今にも切られ
そうっていうか」
恐怖を感じさせ、見るものを震撼させるほどの気を
持つ噂になっている『剣士』という人物。メアリは
いい勧誘対象だと思い、店主に続けて聞いた。
メアリ「その『剣士』は普段は何をしてて、
どこにいるか知ってたりしますか?」
オーサ「アイツは市場では活動してないのは確か。
何してるかは分からないし、見かけるのは
結構珍しいぞ。色々買っていったらどっか
行っちまうし」
メアリ「何を買っていくのですか?」
オーサ「食べ物と煙草だな。他の店には行ってない
ようだし、他の同業者に聞いたら」
メアリ「なるほど…いい情報をどうもありがとう
ございます」
オーサ「じゃあ買い物も済んだんだから、さっさと
帰んな、お偉いさん」
メアリは店主から手に入れた情報を元に早速、
『剣士』と呼ばれる者を探す事にしました。
メアリ(よし、探しますか。今は…夕方5時ね。
お姉様のお夕飯作りに、間に合うように
しないとね)




