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52.建築的に

「これが、設計図です。これで良ければ、このまま建築に入ります」

「これは!!」


 設計図を見て動かなくなったズウザにキキラーティカも図面を覗き込む。


「これ、あんたの・・・」

「ああ。俺の鍛冶場だ。俺のだな・・・」

「大丈夫そうですか?」


 ヒイはズウゾがどうやら商業ギルドに嵌められて取られてしまった鍛冶場をそっくりそのまま、居住性を改良し、素材も幾つかより良いものに変えて再現したのだ。通常、鍛冶ギルドがあるのだが、商業ギルドと結託した人物がいたようで、ズウゾの大切な鍛冶場と腕を奪われてしまったようだった。

 鍛冶ギルドもまだそのままのようなので、材料はヒイが出したり、冒険者ギルドから入手したりしようと相談している。


「この通路だけ、人がすれ違えるくらいに少し広くしてくれ」

「はい。ありがとうございます。今か今かと心待ちにしているので、喜びます」

「ふん。やってくれ」


 今回は街の中なので、囲いの中で建てることにした。勿論、囲いも錬金術と魔法の合わせ技だ。そのため、ヒイの今日のスキル構成は錬金術、建築、魔法効果向上、魔力増大だ。クロはヒイにくっついていけるスキル敏捷、察知、咆哮、変化。トオは飛行、感知、治癒、透明から飛行を家内安全に。ニカが二刀流、基礎魔法、攻撃強化、攻撃反射のいつも通り。ミハは基礎魔法、魔力回復、魔力増大、攻撃反射の最後を補助魔法にし、魔法や錬金術の効果の底上げを頼んだ。アキが精霊魔法、完全防御、幸運、自己犠牲(使用不可)だ。

 街の上下水道も勉強し、ミハに目隠しの囲いの魔法を発動して貰い、建築と錬金術の合わせ技で一気に鍛冶場を建てていく。


「おおー!!おー!凄いぞ、こんなに早く、どんどんできてくぞ!!」

「あたしたちも見ているから、分かっているよ。落ち着きな!」

「だがよー。俺の鍛冶場が今日中にできちまいそうなんだ。考えられるか!?」

「充分、驚いてるよ」


 図面を見た時から嬉しそうだったズウゾが大興奮だ。キキラーティカはズウゾにも、ヒイたちの規格外の能力にも有り難がりながらも、呆れっぱなしだ。


「おまえ、どこで見つけてきたんだよ」

「ギルドに依頼したら勝手に来たんだよ。ベントウっていう昼ご飯が美味かったよ」

「ああ・・・。おまえ、スピード重視なのによく食うもんな。美味いもんにも寄ってくしよ」

「はあ?スピードを保つためには食事が重要なんだよ」

「はん」


 二人の身体が動いていた時と同じような仲の良い掛け合いが止まった。


「できました」


 声も出ない。

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