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5.四人で門をくぐります

「錬金術で出せた?」

「うん。できた。四人の通行料」

「もー」


 門番に止められたミハが、追いついて来て通行料を払った二人に抗議している。ミハに謝りつつ、ヒイとニカがさり気無く辺りを見回しても、洋服や荷物も錬金術で村人風な物を交換しておいたので、特に目立っていることもないようだ。

 街並みは地球で例えると、中世の西洋風建物と西部の気候風土を混ぜ合わせたような感じだった。


「ごめんって」

「呼び止めるのちょっと遅かったね」

「んもー」

「ほら、冒険者ギルドもあるって。良かったね」

「ん~もー。待ちきれない」


 街に入って大通りの行き止まりにあると言われた冒険者ギルドに、ミハが張り切って向かってしまう。


「ああ、また走っていっちゃった」

「大丈夫じゃない?方向音痴じゃないし、見えてるし」

「へー。視力良くなった?」

「そうかも。種族特性かな。凄く良く見える」

「いいねー」

「いよいよ、冒険者ギルドだね」

「そうだね。本当にゲームみたいだね。現実だとは分かっているけどさ」

「うん。分かる」


 森を出てからのちょっと埃っぽい乾燥した空気も、舗装されていない、地面の感触も現実感を伝えてくる。けれども、今まで経験したことがないゲームの中に入れたようなワクワク感が少しだけ胸の中にある。それを頼りにすれば、これからの生活もそう悪くは無いと思えるのだ。


「お姉ちゃん、お姉ちゃん。これ、書いて!」


 先に冒険者ギルドに入っていたミハが、少し遅れて入ってきたヒイに何か薄茶色っぽい紙を持っておねだりしている。


「何?」

「申込書だね」


 ニカが紙を見て冷静に言うが、ミハの興奮は冷めやらないようで。


「筆で書いて!」

「筆で?ミハちゃんどういうこと?」

「なんかね、綺麗な字で書くと特典があるんだって」

「え?なあに?それ・・・」


 ヒイとニカが顔を見合わせる。


「今、すぐ無いんだったら、帰ってまた来よう。通行料は同じ日だったらかからないって」

「それは大事ね」


 お金の話に即座に反応するヒイにニカが提案する。


「三人で説明聞こう」

「えー。もう、私聞いたのに」

「いや、まだ途中でしょう。受付の人、呼び止めるような形で固まってるよ」

「あれ?」

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