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40.相談しよう

 ミハはエルディランドゥの驚きで、ヒイというかスキルの付け替えというのが非常識な力だと知った。スキルが沢山ありすぎて、その説明一つ一つ読むのも面倒なので、いつもヒイに付け替えて貰っている。エルディランドゥが家族になった時もそうだった。

 ミハはエルディランドゥと二人になった家で、何か新しい設備を付けないか相談しつつ、スキルの話も始めた。


「ニイちゃんが新しくテレーズさんとの家を建てるんだけどね」

「ああ」

「私たちも何か新しい物、お願いしちゃう?」

「迷惑にならないか?」

「大丈夫。私たちの家で取り入れて良かったら、他の家でも採用されるから」

「そうなのか。例えば何を考えているんだ?」

「うーん。そこなんだよね。訓練場というか鍛錬する所とかどう?」

「それはいいが、難しくは無いだろうか」

「お姉ちゃんだったら何とかしてくれるよ。あとエルは、スキルの構成は変更しなくていい?」

「あれは本当に驚いた。今も驚き続けているが・・・。スキルは悩んでいる」


 エルディランドゥの最初のスキルは騎士、防御、器用貧乏、空腹耐性だった。ヒイが最初に心配したのが器用貧乏だ。あまり報われずに、人にいいように使われてしまいそうなのでそこは変更を主張した。そして戦いの手段を大きく変えるには不安があったので、組み合わせたのは騎士、防御強固、心願成就、耐性強化だった。

 大願成就と迷ったが、エルディランドゥは大きな願いは自分で叶えるというので、心願成就となった。我慢強い努力家のため、耐性強化にしたがミハはずっと心配していた。耐性は手に入れるためにも痛みが伴うのだ。状態異常無効を付けたがるミハに「そのうち付け変えてもらう」と言って先延ばしにしていたのを、決心してくれたようだ。


「状態異常無効にしよう!」

「ああ。それもある。もう一つ騎士をどうするか悩んでいるんだ」

「騎士を?」

「もう、騎士を辞めて暫くたつからな。戦い方も色々できた方がいいんじゃないかと思っている」

「うーん。エルのやりやすいようにが、一番だけど私たちだけじゃあ決めきれないし。相談しよう」


 エルディランドゥは相談という選択肢ができたことがとても嬉しかったし、戸惑いもなく選べるというのもまた幸せを感じる。騎士の戦い方を身に付けられたことは感謝しているが、儀礼的や集団的な部分も含めて騎士だったのだと、冒険者の戦い方を見て思う。守る大事な家族が増えて、毎日がますます楽しいが、色々なことができた方がいいと考え始めた。


「そうだな」


 きっと皆で額を突き合わせて、親身になって考えてくれる家族会議になるだろうと予想し微笑んだ。

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