22.仕事の仕方を考えよう
「あんたら、なんなんだ?」
朝、起きているかと確認しに行った隣の家で、仁王立ちで待ち構えていたケイに言われた言葉に、ヒイは平然と返している。
「街で育っていない四人きょうだいだね」
「なんだそれ」
「別に、何か後ろめたいことを隠している訳じゃないんだけどね。それしか説明できないなー。ちなみに、ケイさん『あなたは、なに?』と聞かれたら何て答える?」
「はあ? 俺は俺だ、知ったこっちゃねぇ」
「そうだよね。そんな感じだよ」
「どんな、感じだよ。で、朝っぱらから何だよ」
聞いても無駄だと思ったのか、ケイが何をしに来たのか聞いてくる。
「朝ご飯に誘いに来たの。台所の説明とかしてなかったし、これからの仕事のこととかも話したいしね。マルクさんとフランさんとポンドさん起きてる?」
「ああ、飯だってよ」
その一言で、三人が飛び出てくる。
朝ごはんと一緒に、昨日の夜に話したことを説明する。
新しい仲間が増えた夜、相談事も増え、ニカが確認する。
「宅配のお弁当屋さん?」
「うん。双剣使いの人、料理も大変そうだって言ってたでしょう?」
「そうだね」
「だから、そういった人たちにお弁当の宅配。その都度お金は貰った方がいいんだけど、小さい子たちに配達してもらうから、心配で」
「なるほどね」
勿論、ミハも意見を出す。
「お姉ちゃん、魔道具はどう?」
「どんなの?」
「お弁当を契約してくれた人に、お弁当の受信機を置く、そこにお金を入れるとお弁当が出てくるっていうのは?」
「ミハ、面白いね。遠距離の自販機みたいで」
「ちょっとオーバーテクノロジー過ぎない?」
「大丈夫じゃない?冒険者カードもあるんだし。これも遠隔だよね?」
ヒイが虚空を見つめる。
「無い、訳じゃないか。それなら、小さい子たちをお使いに出さなくてもいいね。魔道具の設置はニイちゃんとミハちゃんに頼めばいいし」
「お手伝いします」
「はーい」
当然のように組み込まれていることに、ニカとミハは従う。お姉ちゃんからのお願いだから、仕方がないのだ。
「こんなに、色々始めて大丈夫かな?」
何事にも慎重なヒイが心配するのも分かるのか、ニカが言う。
「ヒイちゃん、別にお金はどうとでもなるんでしょう?いいんじゃない?まだ、二つしか始めてないよ」
「そっか」
「そうそう。何だか色々やったような気がするけど、二つだし、あの子たちも安心したみたいだし、良かったんじゃない?お姉ちゃん気にしちゃうでしょ」
「そうだね。ありがと」
ヒイがニカとミハにまだ二つと言われて、そこまで手を広げていないかと思い直す。養う人数は増えているが、それは稼が無くとも何とかなる。
「自販機だし、幾つか置いてもいいんじゃない?その方が個人宅に置いた自販機が狙われなくてすむよ」
「商業ギルドにも行ってみる。自販機みたいに置かせてもらう所にお金を払えばいいよね」
「お菓子も売る?」
ミハがわくわく問い掛ける。
「自販機だし、幾つか選べてもいいね。お金も移動させて、壊されても大丈夫なように」
「大事だね」




