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155/200

155.強

 ルドッセは名残惜し気にしながらも、売れると分かっている商品を手に意気揚々と帰っていった。


「お姉ちゃん、眼鏡ってあるの?」

「さっきの人かけてた」


 ミハといつの間にか戻って来ていたアキが質問を溢れさせる。


「あるみたいだねー。かなり高級品だし、視力の矯正だけでは無いみたいだよ」

「何が見えてるの?」

「高いんだって」


 アキがトオに驚いたように伝えている。


「色々な種類があるみたいだけど・・・。鑑定的な能力が付いた物が多いのかな」

「色々かー」

「へー」

「ダンジョンで出たりするらしいよ」

「お姉ちゃん、またダンジョン行こう!」

「うん。いいよ。ダンジョン凄いね。あれ? じゃあ、あのルドッセさんって強いの?」

「中々ね。そうじゃないと、一人で行商は難しいね」

「うわー。モックさん、大丈夫なの?」

「・・・どういう意味だ?」


 モックが挙動不審になる。アキは首を傾げている。


「うーん。色々。でも、さっきまで大丈夫だったし、平気だよね」

「なあ、待ってくれよ。どういうことだ?」

「気にしない、気にしない」


 ミハが深刻そうに問い掛けておきながら、あっさり流す。


「大丈夫。お兄ちゃんは私が守るから」

「頼もしいね」

「モーリン。なにからだ? 俺はなんで守られるんだ?」


 モックがおろおろする中で、ミハはまた違う所に疑問を持つ。


「ルドッセさんって、どういう風に強いの?」

「上手く逃げられる力を持っているようだよ」

「鬼ごっこ、一緒にやりたい!」

「確かに上手そうだね。今度、一緒にやって貰おう。アキちゃん」

「おにごっこ?」


 モーリンが聞き返す。


「モーリンはしたこと無い?」

「はい」

「一緒にやろう?」


 アキがモーリンを促す。


「ここで、できるの?」

「ちょっと広い所の方が良いから、外でやろう。説明もするよー。あ、お姉ちゃん、クロくんも参加してもらっていい?」

「クロ君も協力してあげて」

「クー?」

「ニイちゃんと一緒にいるから大丈夫だよ」

「テレーズも一緒に遊んでおいで」

「遊びなのですか?」

「そうそう。テレーズも行こー!」

「トオも!」


 モック、ヒイとニカの三人のみが残り、後は鬼ごっこに駆り出されていった。

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