表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/200

148.水を

 ミハの思い付きでヒイが考えている。


「アキちゃん!?」


 素っ頓狂なミハの呼び掛けが響く。アキはいつの間にか手にした如雨露で水をあげていた。勿論、マッサージ樹に。


「お水~」

「わっ。プルプルになってる! え? どういうこと? ふわふわがプルプルになるの? ええ!」


 ミハが水を掛けられ、綿毛のような見た目から、つるりとした水饅頭のようになったマッサージ機に驚いている。早速、触ってみている所が流石だが、不思議植物に感嘆しきりだ。


「凄いね」

「うおっ。なんだ、これ。水は零れたりしないのか?」


 サラナサが眺めたり、ケイは手に持ってみたりと各々が堪能している。


「アキちゃん、如雨露はどうしたの?」


 ヒイは別の事が気になったようで、アキに問い掛けている。アキの体の大きさにぴったりで、小さ目の軽そうな如雨露だ。


「フランが作ってくれた! 仕舞ってたの」

「そうだったんだ」


 如雨露の出処は分かったが、どうして作ってくれたのかは、アキがプルプルマッサージ樹を触りに行ってしまい分からず仕舞いだ。それを一旦置き、ミハが口を開く。


「フラン、新婚旅行楽しんでいるかなー?」

「そんなんじゃないだろ?」


 ケイが答え、ニカが更に疑問を呈す。


「どうだろう?」

「領主のお母さんの一族に会いに行ったんだよね?」


 サラナサも加わる。フランを心配しているケイが聞く。


「サラナサは視たのか?」

「私じゃとてもじゃないけど、何も視えないよ」

「どういう人達かは、兎も角。まだ結婚していないけど、結婚するようだし、新婚旅行じゃない? ケイもまあ、認めているんでしょう?」

「悪い奴ではなさそうだ。フランには優しいしな」

「うん。フラン、リガルさんと話している時とか嬉しそうだし」

「ああ。話すのが楽しいってよ」


 ケイは三人に、良かったじゃないかと返された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=943722646&size=88
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ