私のエッセイ~第六弾:映画「サスペリア」に関する小噺(こばなし) ※ 追加情報あります。
こんにちは!ご機嫌いかがですか・・・?
今回もまた、前回と似たようなお話です。今度は、映画「サスペリア」にまつわる小噺。
この映画は、現在では「ホラー映画」というくくりですが、当時は「オカルト映画」として紹介されておりました。
これも、「サスペリアPART2」同様、おすすめしたい映画のひとつです。
日本では1977年に公開されましたが、『決して、ひとりでは見ないでください・・・』というキャッチコピーが世間に大ウケし、CMでもたびたび、このフレーズがナレーターの不気味な低音の声でもって、お茶の間に流れていました。
ネタばれは避けますが、ホラー映画なのに、とにかく映像が美しいんです。
「極彩色の美」といいますか・・・原色の赤や緑、青、そして黒。こういった色彩が突き刺さるように、たえず目を刺激してくるんですよ。その原色どうしのコントラストが幻想的に織りなす光と影の饗宴・・・。
古い映画ですが、ぜひ一度はご覧になってほしいと思います。
ちなみに前回紹介しました「サスペリアPART2」ですが、実は「サスペリア」よりも前の1975年に製作されています。
でも日本での公開は、「サスペリア」の翌年の1978年だったんですよ。
で、ここが面白いんです。このふたつの映画・・・実は内容的に全く関係ないんですねぇ。
「PART2」とわざわざ謳っているからには、「サスペリアの続編」って思うじゃないですか、フツー。ところが実際には、本当に「まったく関係のない話」なんですよ。
なぜこんなことが起きちゃったかといいますと、この映画の配給元が、日本での前年の「サスペリア」の大ヒットを受けて、その勢いに乗っかってしまえ、ということで勝手に「サスペリアPART2」という邦題にしちゃったからなんです。
前回も紹介しましたように、「サスペリアPART2」の原題って、「PROFONDO ROSSO(紅い深淵)」ですからね・・・マジでまったく関係ないんですよ(笑)。
それでも日本では、この「サスペリアPART2」も、同様に大ヒットしちゃいました。もともと、内容自体がすごく良く出来てましたからね。
さらに面白いことに、そのキャッチコピーまでちゃっかり勢いに乗っかって、『約束です!決して、ひとりでは見ないでください・・・』にしてますからねぇ。
ここまでくると、もう笑うしかない、いや、ほほえましい感じすらしませんか(笑)。
あ・・・いつの間にやら「サスペリアPART2」の話になってら。
どこで脱線しちゃったのかなぁ・・・そろそろ、このあたりで軌道修正せねば(キリッ!)。
さて、今回のエッセイですが・・・映画「サスペリア」の筋そのものの話ではなく、前回同様、映画を観て私が感じた「独り言」になってます。では、どうぞ。
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ゆうべ、「サスペリアPART2」関係の話を書いたので、ついでに今朝は「2ではなくて1」、すなわち映画「サスペリア」の話でもしよう。
劇中に、「アリダ・ヴァリ」というイタリア人の女優が出演している。
もう故人だが、若い頃はとても綺麗な人だった。今でも世界中に根強いファンが多い。
この映画に出たときの彼女は、少々年を取った頃で、バレエ専門学校の教務主任みたいな役だったけど・・・なんか、過去の映画の美人女優には見えなかったなぁ・・・。
色黒で男勝りの「肝っ玉母さん」って感じなのだ。
この映画では、出演者は、もともと全員英語で話しているのだが、もちろんアリダも英語。
でも、この英語というのが、強烈な訛りのある英語で、なんていうかイタリア訛りというよりは「ロシア訛り」に近いんじゃないかって印象だった。
そのうえ、低音でドスがきいてて、あの目力でしょ・・・?とにかく、すげえ迫力でしたよ。
で、全編英語だったこの映画にも、ついに「イタリア語版」の音声吹き替え直しバージョンが出てきた。
アリダのセリフの部分は、自分で吹き替えしたイタリア語になっていたが・・・いや~、これがナチュラルで流暢なこと。声はあいかわらず低音だったけど、今度はドスはきいてなくて、とってもエレガントに聞こえた。
・・・当たり前である。自分の母語で吹き替えてしゃべってるんだから。
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※ サファイアの涙からの追加情報です。
映画「サスペリア」の劇中における、アリダ・ヴァリさんの「流暢なイタリア語」をお聞きになりたい方・・・ネタばれしてもいいから一度見てみたいなぁ・・・という方は、YouTubeにて、以下の名前の動画を探してみてください。
Suspiria [ discussione con il pianista ]
いつ消されるかは分かりませんので、早めの視聴をおすすめします。
なお、この動画を見つけるきっかけになったのは、ここのユーザーでいらっしゃいます「谷尾銀様」がくださったご感想でした。あらためてお礼申し上げます。
・・・すみません、もうひとつだけ。(← 刑事コロンボかよ!)
映画「サスペリア」の「イタリア語吹き替え版」につきましては、日本でのDVD並びにブルーレイ、いずれも入手困難であります。
それで今回の「ブツ切り動画」を紹介した次第でして・・・。