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プロローグ

15話程の短めなお話になります。

〜白い虎の手記より〜



 二年前、大きな戦争があった。大陸を分断する二つの勢力が互いに憎しみをぶつけ合い、血を血で洗う醜い戦争が。


 私はその片側で兵士として戦った。人型戦車(タンク)乗りとして多くの戦いを経験した。


 人型戦車はその名の通り、人の様な(かたち)をしている戦車。陸軍の主力兵器だ。私は必死に戦った、死にたくなかったからだ。


 そうして、気がつけば私は公国軍トップのエースなんて呼ばれた。正直やめて欲しかった、人を殺した数で褒められたかなんかないしエースなんて柄でもない。


 戦争は長く続いた、その中で私はある一人の女の子と出会った、私と同い年くらいのまだまだ若い敵国の女性パイロットだ。


 共和国内で、"死神"と呼ばれ敵味方から畏怖されている彼女。どこか私と通じるところがあった。


 あの血みどろの戦争の中。もし私が彼女に出会わなければ……私の心は壊れていたかも知れない。


 こうして、敵国での労役を終えて祖国の片田舎、寂れた静かな陸軍の基地でつまらない事務仕事をしながらこの手記を書いている事もなかっただろう。


 あの黒髪の彼女の事について語る前に、少しだけ二年前の戦争について記しておこうと思う。


 始まりは四年前、私の祖国は隣の二カ国から侵攻を受けた。


 伝統ある私の国の陸軍機甲師団は初期こそ敵を押し退け国を守って方が……物量には敵わなかった。





 そして開戦から二年、もはや敗戦濃厚という時期。私は彼女に出会った。

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