12話 特安隊
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12話 特安隊
サルーク帝国はシーハー軍港街の奪回を指示してから物質と兵員召集に1ヶ月掛かった。
おもいのほか先の日本国征服遠征の大敗による指揮官の不足と食糧等の不足に他国との領境からの兵員の一部移動に時間がかかった。
サルーク帝国シーハー奪回軍司令バヅイ将軍は帝都門前のサルーク帝国陸軍総勢8万を見て爽快な気分である。
第1軍 正規歩兵隊6400 騎士騎馬隊3000 大砲100門600人
第2軍 正規歩兵1000 一般歩兵10000 騎士騎馬隊1000
第3軍 一般歩兵20000
第4軍 一般歩兵20000
第5軍 獣人族奴隷隊11000
輸送隊 7000
である。
帝国領境の軍をはぶいて集めた。
バヅイ将軍の出発の掛け声と共に10日間の移動である。
日本国国防空軍の偵察機は高高度からその光景を監視している。
情報はシーハー街司令部に送られた。
日本本国から新たに輸送機を絨毯爆撃機に改良された機体20機が配備された。
先行隊として特別安全作戦隊である。通称特安隊。
特安隊は事前に偵察機からの情報で獣人族の大部隊があるのをしった。
シーハー街の奴隷達は身体の何処かに奴隷の紋章が魔法で彫られ主人に逆らった行動や言動をした時に身体全体に激痛が走るようになっている。
奴隷の紋章の効果を消すために日本国政府は妖精種ハイエルフ族の族長ティファニーに相談した。
ハイエルフ族特有の魔法『癒し』で奴隷の紋章が消えて効果が無くなる。
日本国政府はハイエルフをシーハー街に派遣した。
派遣メンバーには長の娘ナナイと日本国政府の勧めで学校を作りその学生9人である。
シーハー街領主邸で奴隷の紋章を消す仕事をしている。
特安隊にハイエルフの学生5人が領主邸から派遣された。その中のナナイも含まれてる。
特安隊の隊長は長沢明少尉である。
シーハー領からサルーク帝国の進行軍の先方隊が獣人族奴隷がメインだと知り夜間に寝ている時に監視をくぐり抜けて長沢少尉とナナイが近付いた。
ナナイが寝ている狼の獣人に魔法『癒し』を回りにバレずに行った。
狼の獣人奴隷は奴隷の紋章をつけられてから始めて気持ちが楽になった。
幼児の頃に母に抱かれてる気持ちだと…。はっ!と目がさめて目の前にエルフの少女の顔が見えた。
長沢少尉が小さな声で『奴隷の紋章とその効果を消しました。あなたは自由です。』
狼の獣人は胸あたりにあるはずの奴隷の紋章を服を捲し上げて見たら紋章が消えてる。
長沢少尉『我等はサルーク帝国と戦ってる日本国の者です。日本国は奴隷の解放を国として行ってます。あなたが信用出来る仲間を教えて下さい。仲間も解放します。そして周囲を監視してる人達と交代して下さい。そしたら奴隷の紋章を消せる魔法を使える者を呼び込み一気に解放して行きます。』
狼の獣人は近くで寝てる数人に指を指し彼等は信用出来ると言うた。
ナナイは魔法『癒し』を8人にかけて解放した。
8人の獣人にも同じ説明をして彼等は監視任務して人達と交代した。
残りのハイエルフ4人と護衛の特安隊員も入ってきた。
5人のハイエルフは力を合わせて広域で魔法『癒し』をかけた。
『癒し』をかけられた獣人達は何事と思いながらも心と身体が癒されてるのに感動してた。
特安隊員とハイエルフは解放された獣人達に経緯を語り伝言ゲームのように広めてもらった。
ハイエルフ5人は広域魔法を移動しながら十数回かけた。
奴隷の紋章が消えた獣人族奴隷達は伝言ゲームのように日本国が解放してくれたと伝わった。そしてサルーク帝国第5軍の指揮官達を殺さず捕らえろと連絡が来た。
獣人達は一斉に第5軍の軍団長や指揮官達を捕らえた。
捕らえた人数は56人である。
56人は豪華な夜営テントで寝ている所を襲われ捕まった。
絶対に逆らえない奴隷達が襲って来た事に狼狽し捕まった。
輸送ヘリ30機がやって来て次々と捕虜を乗せていく。
そして獣人達にはこのままシーハー領まで進み日本国国防軍に合流するようにお願いした。
最初に解放された狼獣人が長沢少尉とナナイの側にやって来て『ありがとう。あなた達は救世主です。』
長沢少尉『私達は任務を遂行しているだけですよ。気になさらず。』
狼獣人『この国にはまだまだ奴隷獣人がいます。どうか解放してやって下さい。私の家族は帝都で酷い扱いを受けてます。』
長沢少尉『出来得る限り助けたいと思ってます。皆様の協力が必要になると思うのでよろしくお願いします。』
狼獣人『任せて下さい。いくらでも協力します。私達獣人族は日本国に協力する事を誓います。』と言うた時、回りでその話を聞いてた獣人族達は頭を下げて口々に『協力します。』と言った。
特安隊のメンバー5人が獣人族約11000人を引率して徒歩でシーハー街に移動した。
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