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ただ、気ままであるために  作者: 眠る小籠包
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5話 冒険者ギルド登録3

ギルドの受付は6つある。まず、左から順に依頼を持ち込むための受付。次の二つが冒険者が依頼を受けるための受付、その隣の二つが冒険者が依頼を達成した時の報告をする受付、そして最後の一つが冒険者登録または冒険者専用相談窓口となっている。

各窓口の上からそれを示す木の板がぶら下がっている。それを見て俺は、最も右端にある冒険者登録の窓口へと向かった。


「こんにちは、冒険者の登録に来られましたか、それとも何かご相談でしょうか。」


受付窓口に立っている女性にそう問われる。


「冒険者登録を頼む。」


「かしこまりました。では、まずこちらの紙の空欄にご記入ください。」


渡された紙には名前、得意な武器・魔法について書く欄があった。得意な武器・魔法の欄には短剣と水魔法と書いて紙を返す。


「ありがとうございます。短剣術と水魔法をお使いになるんですね。」


少し違うがうなずいておく。


「では次に、登録料として銀貨1枚のお支払いください。」


「・・・・」


突然のことに固まってしまった。しかし、フードをしているため俺の動揺は伝わっていないはずだ。

落ち着け、登録料がかかることなど想像に難くなかっただろう。

どうする。誰かから借りるか。借りるにしても誰から。今からユーイとかいう男のところへ行っても遅いだろう。仮に会えたとしても金を貸してくれなどと言いたくはない。やつに借りを作るのは非常に危険な気がする。

そうして固まっていたところに、後ろにいた知らない男から声がかかった。


「よぉ坊主、金がねぇのか。俺が払ってやるよ。」


後ろを振り向くと、筋肉質な、体の大きなおっさんがいた。


「金がないなどと誰が言った。・・・だが、助かる。」


そうして冒険者登録料はおっさんに払ってもらい、事なきを得た。




「お前、強ぇんだな。」


突然おっさんがそんなことを言い出した。


「なぜそう思う。」


「ユーイが認めたんだ。だからそういうことなんだろう。」


どうやらユーイという男は、人を評価する点においては信用されているらしい。


「あのー、冒険者についての説明を始めてもよろしいでしょうか。」


冒険者登録に関することは終わったと思っていた。


「おっとわりぃな。嬢ちゃん説明してやってくれ。」


なぜかおっさんが応える。

そして受付の女性も説明を始めた。


「では、説明を始めさせていただきます。まず、冒険者にはランクがあります。最上位ランクからSS, S, A, B, C, D, E, F, Gとなっています。そのランクの冒険者はそのランク以下の依頼しか受けることができませんのでご注意ください。また、上のランクに上がるためには試験があります。試験についてはその時になったら説明します。以上で説明を終了します。何か質問はありますか。」


「いや、特にない。」


「とはいえ、坊主。SSランクなんていまだだれも到達したことないんだぜ。ぶっちゃけSランクが最高ランクみたいなもんだ。」


「そうか…」


おっさんはどや顔でそう話す。正直どうでもいい。別に俺は程々の金さえ稼げればいいのだから。

説明も終わったようなので、俺は当初の目的を果たすとしよう。

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