アニメや漫画の出だしなのどは、よくわからない
俺はいつもの様に、授業中、隠れてアニメを見ている。
「やばいやばいやばい!マジでリンゴちゃん、かわいいな〜」
「おーい、羽地くん、声に出てる」初瀬 美月先生が、ジト目で俺を見ながら呆れている。何故なら授業中だからである。
「すっすすす、すっすっすみばぜぃ!すいません!」
「まさかと思うけど、羽地くん、授業に関係のない物出してないよな〜」
「出してございませんです!」
クラス クスックスッ
やべ〜授業中だったの忘れてた〜、恥ずかし〜、我ながらどんな動揺ぶりだよ!わざわざ授業中だから隠して見てるのに、授業中だってこと忘れるとか、ここまでくると自分でも病気なんじゃないかと心配になる。
チャイム キーンコーンカーンコーン
クラス 「終わった〜」「やっと帰れるな〜」
「はぁ〜」さっきは酷い目にあった〜、まぁ授業中にアニメを見てる俺が悪いんだがな
「よっ!、さっきのお前の動揺ぶり、面白かったぜ」
なにこいつ、Sなの?鬱陶しい、因みに、こいつ、とは、クラスメイトの八条 里谷だ、後、俺と同様、いや、俺ほどではないが、アニオタである。
「わざわざ俺をディスる為だけに話に来たの?それとも、今期のアニメで何か聞きたいことでもあるのかよ?」
「まぁな、ディスりにきたのは正解だぜ、だが、もっと大事な事があるだろ〜、なんで教えてくれなかったんだよ〜?」
ん?何言ってんだ、後その、喋りながらキモい動きするのやめてくれませんかね〜、ところで、本当にこいつが何を俺に求めているのかが、さっぱりわからない。
「なぁ、お前、俺が何か隠してるみたいに言うけど、全然心当たりがないんだが、一体なんなんだよ?」
すると、急に八条が、気持ち悪かった動きを止め、いきなり、俺の顔に1センチほどの隙間しかないぐらいに迫ってきた。
「うぁっ〜、なんだよお前、俺はそんな趣味はねぇぞ!」
「えっ、そんなこと聞いてないけど、あ〜後、俺もないよ」
「いや、あんなに顔近づけられたら勘違いするだろ!」
「勘違いしたんだ〜、やらし、ぷっ」
こいつ本当に本当なんなの?なんで、この学校には、こいつしかアニオタが居ないんだ?もう少し、まともなアニオタと友達になりたい。
「で?結局なんだったんだよ、さっきの大事なことって?」
「あー、そうそう、そういやー、そんな事言ってたっけっなー、なんだったっけ?それより、お前、昨日はどこに行ってたんだ?」
「いや、俺に聞くなよ、忘れたのかよ、後、話しを逸らそうとするな!」こいつ、あんなに話しを伸ばしておいて、忘れたとか、もうこいつと喋るのやめよ
「あー、そうそう、思い出した!」
思い出したのかよ、何、俺の心読めるの?、思い出してくれたおかげで、またこいつと、トークしなければならない
「で、その思い出したっていうの、早く教えてくれる?早く帰りたいんだけど」
「果芽って、最近、マンションから一軒家の住宅地に引っ越したろ、しかも、一人暮らしで」
そう、俺は、つい最近までマンションに住んでいたのだが、親が急に決めて、一軒家の住宅地に引っ越した。だがしかし、引っ越したものの、両親共に、転勤になってしまい、だが、親たちは、せっかく買った一軒家を手放すのは嫌だとかで、俺だけが、この家に置き去りにされ、留守番ということらしい、まぁ俺自身も、アニメとかでも、こういう展開があるから、憧れていたというのもあり、少し、嬉しかった、だが、嬉しかったのも束の間、何故なら、料理はできないし、スーパーとかで、買い物はしないといけないし、特価品は直ぐに無くなるし、どれが、定価より安いのかとか考えないといけない、そして何より、家の中の掃除が大変なのだ。今まで、母親に任しっぱなしだったからだな、母親の苦労を自分ですることによって、有り難さが少しだけわかった気がする。
「あぁ、そうだけど、それがどう大事なんだ?」
「昨日の放課後、果芽の家に遊びに行ったんだけど、お前、家に居なかったじゃん、で、果芽の家の玄関で座って、お前をずっと、待ってたんだけど、結局、昨日、お前帰ってこなかっただろ」
「昨日は、深夜までバイトしてたからな、っていうか、まず、電話しろ!」
このデジタル時代に電話しないで玄関で座って待つとか、マジで、君おかしいよ!
「その手があったな!」
「限りなく少ない、その状況の対応なら、普通は、玄関で待つとかは考えないものだぞ〜、電話な、電話」
「まぁ、それはとにかく置いといてさぁ、でだよ、俺、玄関で待ってて気づいたんだが、お前の住宅のご近所さん達、全員、女性なんだよ、その上、みんな、美人だし、なんで教えてくれなかったんだよ〜」
「え、そうなのか、まず三次元には興味ねーよ、っていうか、玄関で、数時間待ってただけで、住宅の方々が全員、女性って、なんでわかるんだよ、おかしいだろ、たまたま、その時の住宅に女性しか出てなかったんじゃないのか?絶対に既婚者ぐらいは居るはずだろ、あの住宅地、家が20軒も、あるんだぞ!」まぁでも、引っ越してから、俺、挨拶しに行ってないからな、でも両親は、挨拶しに行っていたが、そんな話しは聞かなかった。
「フッフッフッ、お前を待っている間、暇だったから住宅の方々に挨拶がてら、聞いて調べたのだッハッハッ!」
「なんでお前が、挨拶するんだよ!ていうかなんて挨拶したんだよ?予想はつくけど」
「もちろん!羽地 果芽の親友です、って言ったぜ」
「やっぱりか〜〜、後、言っておくが、親友ではない、ただの友達な!」
「またまた〜、恥ずかしがるなよ、素直じゃねーなぁ」
「恥ずかしがってねぇよ」
「うるさい、静かにして!耳障り!」
突然、よくわからないが俺達は、校内で美人と騒がられている、風旅 えれか、に、怒られてしまった。
「 俺達以外にも、うるさい奴、他にもいるのに」(小声)
「なにっ?」
「ひえっ!なんでもございませんです!」また、動揺してしまった。