第四話:制服の下に、何もない日♡
『天女の優香さま』
第四話:制服の下に、何もない日♡
──♡──
僕は今日、天女に会った。
その日の優香さんは、ダークネイビーのロングシャツワンピースに、細い黒のチョーカー。
脚を組むたび、深い布の奥からほのかに漂う気配が、“危険”と“優美”の境を揺らしていた。
それなのに──なぜか、目が離せなかった。
──♡──
中原 進、30歳、元高校体育教師。
部活では鬼指導、生徒には怖がられ、体育祭では3人骨折させた“伝説の軍曹”。
けれど退職してからというもの、なぜか生活に“柔らかいもの”が増えてきた。
そして今朝──シャツを羽織った瞬間、ふと気づいた。
「……あれ、下着……つけてなかった……?」
──♡──
「ねえ……女の子のオッパイ、欲しくない?」
「は? 誰だ……って、うわっ!? いつの間に!?」
優香さんは、僕のすぐそばに立っていた。
その微笑みは、まるで“全部、見透かされている”ようで──ちょっとだけ背筋がぞくりとした。
「質問♡ カーテンは“レース”派? それとも“遮光”派?」
「……レース……かな……?」
──♡──
「正解♡ 女の子のオッパイが欲しくなったのね!♡」
──バシュウウッ!!
乳首の真裏から、じわじわと浮かびあがるような温度。
重さより先に、シャツ越しの“張り”が、確かな存在を知らせてくる。
それは、肌に触れずとも伝わる──女としての、最初の輪郭だった。
「うっ、ぅ……な、なんだこれ……?」
「ノーブラでも存在感があるわ♡ Bカップよ。控えめで、でも隠せないの♡」
──♡──
「今日のブラジャーはこれね!♡」
黒の総レース。極薄の生地に、小さな金具のチャームがきらりと光る。
透ける素材が、ふくらみに沿って、影をつくっていた。
「これは、“勝負のない日にも身につける、強い女のブラ”♡」
「いや……これ、俺がつけるって……」
「つけるの♡ あなたの“素肌”が、今いちばん求めてるのよ。」
──♡──
(優香のオッパイ豆知識♡)
「ノーブラが気になる日、それが“女の自覚”の始まり♡
小さな違和感は、胸元から始まる“最初の贈り物”なの♡」
──♡──
数日後。
洗濯機の中に、女物のブラがひとつ落ちていた。
“おかしい”と思いながら、つい手に取り──タグの肌ざわりに、妙な懐かしさを覚える。
押し入れの奥にしまったはずの白いブラウスが、なぜか洗いたてのように畳まれていた──**“僕の部屋で”。**
それが何を意味するのか──もう、考えないことにした。
代わりに、そっと……胸元を押さえてみた。
──♡──
完──“今日もまた、女の子のオッパイにしておしまい!”
──♡──
【“つけてなかった”のは、意識のほうかもしれない──】
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女の気配は、そっと日常に滲んでいくのです……