第三十四話:舞台袖で、息をひそめて♡
『天女の優香さま』
第三十四話:舞台袖で、息をひそめて♡
──♡──
僕は今日、天女に会った。
その日の優香さんは、漆黒のロングワンピースに、ショールをふわりとかけていた。
薄明かりの中でも、シルエットだけで観客の目を奪うような存在感だった。
ゆるくまとめた髪の先が、肩口から舞台袖のカーテンへとすべり落ちるように揺れていた。
──♡──
神尾 奏一、27歳。小劇団で音響を担当している裏方の男。
観客に名前を知られることはなく、舞台の闇の中に溶け込むことが誇りだった。
なのに──ふとした拍子に、スポットライトのほうを見てしまうようになった。
心のどこかで“誰かに見つけてほしい”と思っている自分がいた。
──♡──
「ねえ……女の子のオッパイ、欲しくない?」
「えっ、な……何ですか、急に……!」
「舞台の裏にいる人こそ、一番強く見られたがってるのよ?」
「そんなこと……でも、たしかに……最近、そんな気がする……」
「質問♡ 濃い舞台化粧と、ほのかな血色チーク、どっちに憧れる?」
「……後者、かな……」
──♡──
「正解♡ 女の子のオッパイが欲しくなったのね!♡」
──バシュウウッ!!
ひそやかな暗がりの中、シャツの内側からやわらかく胸が盛り上がっていく。
音もなく、ただ熱と張りだけが、静かに自分を満たしていく。
「……あっ……こんな場所なのに……すごく、感じる……」
「Bカップね♡ 誰にも見られていないからこそ、こっそり揺れるの」
──♡──
「今日のブラジャーはこれね!♡」
ライトベージュのシアーレース。薄手の素材なのに、谷間をふんわりと支える構造。
肩紐には消音パッド入りで、着替えのときにも肌へのあたりがやさしい。
「これは“見せない色気”のためのブラ♡ 裏方の女の子にもぴったりでしょ?」
「……なんか……息をひそめたまま、胸だけがそっと生きてるみたい……」
「ふふ♡ その密やかさが、いちばん艶っぽいのよ」
──♡──
(優香のオッパイ豆知識♡)
「Bカップは“舞台裏サイズ”♡ 誰にも見られていないふくらみほど、色っぽいの♡」
──♡──
(数日後。)
劇場の照明を落とすたびに、舞台袖の闇が少しだけ甘く感じられるようになった。
女優のマイクを整えながら、自分の胸の存在がどこか気になってしまう。
黒い衣装に着替えると、下着のレースが少し透けることに気づいた。
でも、そのまま出た。むしろ、誰かに気づいてほしいと思っていた。
──舞台は“誰かに見られる場所”。その意味が、ようやくわかった気がした。
──♡──
完──“今日もまた、女の子のオッパイにしておしまい♡”
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