第二十六話:パスコードは……バスト83♡
『天女の優香さま』
第二十六話:パスコードは……バスト83♡
──♡──
僕は今日、天女に会った。
その日の優香さんは、グレージュのカーディガンに、生成りのプリーツスカート。
髪を耳にかけて、スマホをスワイプする姿が、なぜか舞台のワンシーンのように見えた。
その指先を見ていると──なぜか胸の奥がざわついてくる気がした。
──♡──
三枝 亘、31歳。セキュリティ会社勤務。
社内システムのパスコードや指紋認証の設計を担当している。
毎日パスワードばかり眺めているせいか、夢の中に数字が出てくるようになった。
そして最近はなぜか、“83という数字が浮かんでいる夢”ばかりを見てしまう。
──♡──
「ねえ……女の子のオッパイ、欲しくない?」
「っ……優香さん!? いや、えっ、なに急に……!」
「うふふ♡ パスコード83の夢、見てたでしょ?」
「ど、どうしてそれを……!? いやでも……確かに……」
「質問♡ ロックをかけるのと、開けられちゃうの。どっちが好き?」
「……開けられる方、かな……」
──♡──
「正解♡ 女の子のオッパイが欲しくなったのね!♡」
──バシュウウッ!!
襟元のシャツが、胸のふくらみに押し上げられるように変形していく。
ふわりとした感触が肌の奥からせり上がり、“鍵穴のような疼き”が胸に走る。
「う……っ、なんか、あったかい……」
「83のBカップね♡ パスコードは、あなたの身体がちゃんと覚えてるのよ」
──♡──
「今日のブラジャーはこれね!♡」
淡いベージュのフルカップブラ。スムースなカップが、全体をすっぽりと包みこむデザイン。
背面は伸縮性の高いレース地で、長時間つけていても快適にフィットする。
「これは“包まれる安心”と“開かれる覚悟”を両立させるブラ♡ 鍵をかける時より、開ける時のほうが……ときめくでしょ?」
「……え、これって……なんか、すごい……妙に似合ってるのが怖い……」
「ふふ♡ それはね、もう“開けられる側”の体になってきてる証なのよ」
──♡──
(優香のオッパイ豆知識♡)
「Bカップは“秘密のやり取りサイズ”♡ 服の上からでも伝わるのに、誰にもバレてない気がしちゃうの♡」
──♡──
(数日後。)
出社前、ネクタイを結ぶ手がふと止まる。
白シャツの前立てが、うっすら丸く盛り上がっているのがわかる。
誰にも気づかれてない……でも、気づかれたい。そんな矛盾が胸の奥で渦を巻く。
社内の自動ドアにIDカードをかざしたとき、“胸の方が先に開いている気がした”。
今日も、僕だけの秘密を抱えて、ロックされた世界へ足を踏み入れる。
──♡──
完──“今日もまた、女の子のオッパイにしておしまい♡”




