「おもいだす」を使って、剣と魔法の世界で生き続け、いつかループを抜け出そうと思ってます。
繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し…
無限かのごとく繰り返す世界。
愛を誓った姫、背中を預けた戦士と戦った日々。
何度も殺した魔王。
全てが遠い記憶。
「落ち着くな、ここは」
湖のほとりに建てられた木造建築のログハウスで、70歳近い老人は独り呟く。
暖炉の灯りが寂しげに、白いヒゲをたくわえた老人の顔を映し出す。
「そろそろだな。」
古時計は12:00を向かえようとしていた。
「また戻るのか。」
老人はうんざりした様子でうなだれていた。
「もう何もかもやりきった。…全て忘れてしまいたい…一体オレは…何度繰り返し…何度…」
12:00を指し示した瞬間、途切れる意識。
――――――――――――
少年はモヤモヤしていた。
「何かを忘れている気がする…。」
遠くに見える尖った帽子の赤い屋根。父が兵士として働いている城だ。
母は庭先で洗濯物を干している。
少年の頭に浮かぶ「おもいだす」の文字。
呟く少年。
「おもいだす」
途端に脳に情報の山、山、山。
再び途切れる意識。
――――――――――――
少年はベッドで目覚めた。
目の前には心配そうな母。
「大丈夫?ルークちゃん、急に眠くなっちゃったの?」
「ううん、大丈夫。」
いつものやり取りだ。
「もうちょっとお昼寝したいな、ママ。」
部屋から出ていく母。
途端頭を抱える少年。
「全てを忘れることなんて出来ないのか?」
少年とは思えない絶望の顔がそこにはあった。
※作者後書き※
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