締切最終日の今日
僕の使命は、なんだろう?
ずっとそればっかり考えてきた。
ずっとそんなことを考えて、また同じような日を繰り返そうっていうとき、異変が起きた。
僕は、倒れた。
難しくてよくわからなかったけど、後で聞いた話だと、胸がどうとか、心臓がどうとか…?
僕は病院から出られなくなった。きっと、それが原因なのだろう。
でも、僕は外に出る。小学校低学年の僕が、何もない病院におとなしくいるわけがない。僕は病院の陰に座り込む。
しばらくすると、ネコや小鳥が周りに集まってきた。戯れていると次第に動物が増えて行き、うるさくなってきた。
やはりこれだけうるさいと人に見つかりやすくなるらしい。看護師さんに見つかり、僕は自分の病室に戻された。
けれど、僕はあきらめずに毎日同じことをして暇をつぶした。
しばらくして、僕は動かなくなった。……動けなくなった。なぜか、僕は宙から僕を見ている。僕が、二人いる。
そのことに驚いて、自分の両腕を見た。……それは、透けていた。
ベッドに寝ているもう一人の僕の周りには、僕のお父さんとお母さん、おばあちゃんと看護師さんが泣いていた。それで、悟った。僕は、死んだのだ。
前に、たまたまつけたドラマで同じシーンを見たことがある。そばにいたお母さんがぎょっとしてすぐ消したが、それから病院で人が死ぬということがわかった。
いろいろ考えていると、一筋の光が差し込んだ。まるで道のように見えて、吸い込まれるようにその先へ進んでいく。
病院を突き抜けて青い空を横目で見て、星の輝く宇宙を通り過ぎた。
それは、その先にあった。
なんだか懐かしいにおいがしたんだ。とても暖かくて、いい匂い。声もしたんだ。 『お前は、私が与えた使命を果たした』 って、褒められたんだ。
「この感覚……知ってる」
前にもこんなことがあったように感じた。
僕は光に飲まれて、記憶がなくなった。
それから僕は、二度と動くことなく、目覚めることもなく、本当の永遠の眠りについたのだった。
こんにちは、桜騎です!今回は悲しいことがありました……。なんと、今回書いていた締切最終日のデータがきれいに消えてしまったのです!また初めから書き直して、なんとか終わらせることができましたが……。恐ろしいものです。
この作品は、今回の話で最後となります。連続で最終話が出せてうれしいです!ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!